年金シニアプラン総合研究機構メールマガジン No.68(2024/9/25)
2024/09/25 (Wed) 11:00
年総研メルマガ
No.68 (2024/09/25)
ご愛読、誠にありがとうございます。
本メールマガジンは、これまで年金シニアプラン総合研究機構とご縁のあった皆様にご送付させていただきました。
ご不要の際はどうかご海容下さるようお願い申し上げます。
ご購読を直ちに中止なさる場合は、誠に恐縮ですが、下記のURLからお手続き下さるよう伏してお願いいたします。
https://w.bme.jp/bm/p/f/tf.php?id=nensoken&task=cancel
目次
1.年金シニアプラン総合研究機構の動き(2024/08/28~09/24)
(1) 年金シニアプランフォーラム2023・山口新一郎賞授賞式典の開催報告
(2) WEB Journal「年金研究 No.24」刊行
(3) 第9回ユース年金学会 参加者募集
2.年金ライフプランセミナー:
・2024(令和6)年度の日程
-------------------------------------------------------------------------------------------
1.年金シニアプラン総合研究機構の動き(2024/08/28~09/24)
(1) 年金シニアプランフォーラム2024・山口新一郎賞授賞式典の開催報告(2024/09/20)
去る9月20日(金) 年金シニアプランフォーラム2024「令和6年財政検証について」(武藤憲真) および 山口新一郎賞 授賞式典・受賞記念講演「障害年金における障害等級 ―障害等級の見直しに向けた一試論」(福島豪)(日比谷コンベンションホール/ZOOMウェビナー ハイブリッド)は、多くの方々のご参加をいただいて、盛況のうちに終了いたしました。
今後とも運営を改善しながら、さらに有意義なフォーラムを企画していきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
【当日のプログラムおよび資料】
https://www.nensoken.or.jp/news/20240920forum
(2) WEB Journal「年金研究 No.24」を刊行しました。(2024/09/10)
収録論文は「カナダペンションプラン (Canada Pension Plan; CPP) の第31次財政再計算結果報告書について(給付改善部分の財政運営を中心に)」(坂本純一)と「金融資産や年金のことで相談相手がいる人について」(杉田健)の2本です。 https://www.nensoken.or.jp/publication/nenkinkenkyu/
●カナダペンションプラン (Canada Pension Plan; CPP) の第31次財政再計算結果報告書について(給付改善部分の財政運営を中心に) 坂本純一(査読つき論文)
【要旨】
カナダの公的年金制度は、無拠出で居住要件により定額給付が受けられる老齢保障制度(OAS)と、社会保険方式による報酬比例年金であるカナダペンションプラン(CPP)/ケベックペンションプラン(QPP)から成っている。CPPとQPPは完全に通算ができ、ケベックに住所のある事業所に勤務する場合に、QPPが適用される。ここではCPPに焦点を当て、その財政状況を概観する。
CPPは2016年に大きな給付改善を行い、2019年から施行した。従来存在した制度を中核的制度、給付改善された部分を給付改善部分と呼ぶことにする。ただし、中核的制度にも給付改善の影響を受ける部分や、全体から見ると規模は小さいが給付改善している部分がある。基本となる給付改善の概要は坂本(2021)にまとめたが、第31回CPP財政再計算報告書が公表され、給付乗率の引上げと給付算定対象年収の上限の引上げという基幹的な給付改善とともに、中核的制度における給付改善を含めてその詳細が明らかになってきた。カナダの公的年金制度の財政運営は、給付改善部分や新規導入給付については平準保険料方式による運営が義務付けられており、給付改善部分は中核的制度部分と分離して財政運営が行われる。また、給付改善の影響を受ける中核的制度の給付改善部分もあり、別途平準保険料を計算して運営されることになる。その際、その給付改善部分のうち、2019年1月前の期間に係る給付については、2033年12月までの15年間で有限償却する平準保険料率が計算される。その保険料率は中核的制度の保険料率に加算される。そこで当稿においては、給付改善部分の詳細をまとめるとともに、実行保険料率である法定保険料率が財政再計算の結果、財政運営に必要な最小保険料率以上の水準にあるかを見ることにしている。結論は、実行保険料率が最小保険料率よりも高い水準に設定されており、財政的には問題のないことが確認された。この検証を行うに当たっては人口や経済の詳細な前提を置くことになるが、その内容については改めて報告することとする。
●アイスランドの年金制度 ―強制加入の職域年金は目標建て(Defined Ambition)制度― 杉田健(査読つき論文)
【要旨】
アイスランドの年金制度は、社会保障年金、職域年金、個人の年金貯蓄という3つの柱からなる。
第1の柱の社会保障年金は強制加入であり、税財源により基礎的な年金を支給し所得制限がある。
第2の柱の職域年金は、被用者のみならず自営業者の強制加入の制度で、年金基金が運営を担っており、所得代替率72%を目標とするが保証はしていないのでIMFは目標建て(Defined Ambition, DA)制度と位置付けている。アクチュアリーによる財政検証が毎年あり、資産と負債の差が10%以上乖離した場合または5年間継続して5%乖離している場合、給付を増減するなどの規約を変更する必要がある。例えば2022年は資産と負債の差が10%以上乖離して、複数の年金基金で給付減額を実施することとなった。
第3の柱の任意加入の個人の年金貯蓄は、老後のための税制優遇のある個人勘定を有する確定拠出(DC)制度で、資産運用の選択肢が個人にある。
三つの柱を合わせると、全期間平均給与に対する所得代替率は99%に達しており、また資産規模もGDPの1.7倍にのぼっている。
(3) 第9回ユース年金学会(日本年金学会共催)参加者募集
当機構と日本年金学会、慶應義塾大学ファイナンシャル・ジェロントロジー研究センター、厚生労働省の四者が共催する大学生の年金研究発表会「第9回ユース年金学会」の参加募集要領が公開されました。大学生のみなさまのゼミや研究グループなどチーム参加を心よりお待ちしています。
https://www.pension-academy.jp/youth/index.html
●開催日:2024年11月30日(土)
●場所:慶應義塾大学三田キャンパス
●開催形式:対面式を含むハイブリッド
●参加者:参加資格は、指導教員の下に大学の学部生で構成されるチーム(ゼミ、研究グループなど)であることです。なお、チーム構成員に教員や大学院生が加わり発表を行うことは不可とします。
●参加費用:無料
●参加募集要領:https://www.pension-academy.jp/youth/pdf/09/09_youthboshu.pdf
●受付期間:2024年9月2日(月)~10月7日(月)
●発表申込書:https://www.pension-academy.jp/youth/pdf/youthapp.docx
2. 年金ライフプランセミナー
■2024(令和6)年度の年金ライフプランセミナーの日程や内容はリンク先のパンフレットにてご確認ください。
https://www.nensoken.or.jp/wp-content/uploads/2024plppamphlet.pdf
◆講読の中止
本メールマガジンの受信解除は下記URLからお手続きいただきますようお願い申し上げます。
https://w.bme.jp/bm/p/f/tf.php?id=nensoken&task=cancel
◆メールマガジンの宛先変更は、ご登録いただいている旧メールアドレスの配信を解除して、新メールアドレスの新規登録を行ってください。
◆ このメールマガジンは送信専用ですので、返信はお受けできません。
◆最新情報はX(旧Twitter)で発信中です。ぜひ、ご登録下さるようお願い申し上げます。
https://x.com/nensoken
…………………………………………………………………………………………
年金シニアプラン総合研究機構メールマガジン
公益財団法人 年金シニアプラン総合研究機構
〒108-0074 港区高輪1丁目3-13 NBF高輪ビル4F
TEL 03-5793-9411
URL https://www.nensoken.or.jp/
お問い合わせ https://www.nensoken.or.jp/contact/
…………………………………………………………………………………………
No.68 (2024/09/25)
ご愛読、誠にありがとうございます。
本メールマガジンは、これまで年金シニアプラン総合研究機構とご縁のあった皆様にご送付させていただきました。
ご不要の際はどうかご海容下さるようお願い申し上げます。
ご購読を直ちに中止なさる場合は、誠に恐縮ですが、下記のURLからお手続き下さるよう伏してお願いいたします。
https://w.bme.jp/bm/p/f/tf.php?id=nensoken&task=cancel
目次
1.年金シニアプラン総合研究機構の動き(2024/08/28~09/24)
(1) 年金シニアプランフォーラム2023・山口新一郎賞授賞式典の開催報告
(2) WEB Journal「年金研究 No.24」刊行
(3) 第9回ユース年金学会 参加者募集
2.年金ライフプランセミナー:
・2024(令和6)年度の日程
-------------------------------------------------------------------------------------------
1.年金シニアプラン総合研究機構の動き(2024/08/28~09/24)
(1) 年金シニアプランフォーラム2024・山口新一郎賞授賞式典の開催報告(2024/09/20)
去る9月20日(金) 年金シニアプランフォーラム2024「令和6年財政検証について」(武藤憲真) および 山口新一郎賞 授賞式典・受賞記念講演「障害年金における障害等級 ―障害等級の見直しに向けた一試論」(福島豪)(日比谷コンベンションホール/ZOOMウェビナー ハイブリッド)は、多くの方々のご参加をいただいて、盛況のうちに終了いたしました。
今後とも運営を改善しながら、さらに有意義なフォーラムを企画していきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
【当日のプログラムおよび資料】
https://www.nensoken.or.jp/news/20240920forum
(2) WEB Journal「年金研究 No.24」を刊行しました。(2024/09/10)
収録論文は「カナダペンションプラン (Canada Pension Plan; CPP) の第31次財政再計算結果報告書について(給付改善部分の財政運営を中心に)」(坂本純一)と「金融資産や年金のことで相談相手がいる人について」(杉田健)の2本です。 https://www.nensoken.or.jp/publication/nenkinkenkyu/
●カナダペンションプラン (Canada Pension Plan; CPP) の第31次財政再計算結果報告書について(給付改善部分の財政運営を中心に) 坂本純一(査読つき論文)
【要旨】
カナダの公的年金制度は、無拠出で居住要件により定額給付が受けられる老齢保障制度(OAS)と、社会保険方式による報酬比例年金であるカナダペンションプラン(CPP)/ケベックペンションプラン(QPP)から成っている。CPPとQPPは完全に通算ができ、ケベックに住所のある事業所に勤務する場合に、QPPが適用される。ここではCPPに焦点を当て、その財政状況を概観する。
CPPは2016年に大きな給付改善を行い、2019年から施行した。従来存在した制度を中核的制度、給付改善された部分を給付改善部分と呼ぶことにする。ただし、中核的制度にも給付改善の影響を受ける部分や、全体から見ると規模は小さいが給付改善している部分がある。基本となる給付改善の概要は坂本(2021)にまとめたが、第31回CPP財政再計算報告書が公表され、給付乗率の引上げと給付算定対象年収の上限の引上げという基幹的な給付改善とともに、中核的制度における給付改善を含めてその詳細が明らかになってきた。カナダの公的年金制度の財政運営は、給付改善部分や新規導入給付については平準保険料方式による運営が義務付けられており、給付改善部分は中核的制度部分と分離して財政運営が行われる。また、給付改善の影響を受ける中核的制度の給付改善部分もあり、別途平準保険料を計算して運営されることになる。その際、その給付改善部分のうち、2019年1月前の期間に係る給付については、2033年12月までの15年間で有限償却する平準保険料率が計算される。その保険料率は中核的制度の保険料率に加算される。そこで当稿においては、給付改善部分の詳細をまとめるとともに、実行保険料率である法定保険料率が財政再計算の結果、財政運営に必要な最小保険料率以上の水準にあるかを見ることにしている。結論は、実行保険料率が最小保険料率よりも高い水準に設定されており、財政的には問題のないことが確認された。この検証を行うに当たっては人口や経済の詳細な前提を置くことになるが、その内容については改めて報告することとする。
●アイスランドの年金制度 ―強制加入の職域年金は目標建て(Defined Ambition)制度― 杉田健(査読つき論文)
【要旨】
アイスランドの年金制度は、社会保障年金、職域年金、個人の年金貯蓄という3つの柱からなる。
第1の柱の社会保障年金は強制加入であり、税財源により基礎的な年金を支給し所得制限がある。
第2の柱の職域年金は、被用者のみならず自営業者の強制加入の制度で、年金基金が運営を担っており、所得代替率72%を目標とするが保証はしていないのでIMFは目標建て(Defined Ambition, DA)制度と位置付けている。アクチュアリーによる財政検証が毎年あり、資産と負債の差が10%以上乖離した場合または5年間継続して5%乖離している場合、給付を増減するなどの規約を変更する必要がある。例えば2022年は資産と負債の差が10%以上乖離して、複数の年金基金で給付減額を実施することとなった。
第3の柱の任意加入の個人の年金貯蓄は、老後のための税制優遇のある個人勘定を有する確定拠出(DC)制度で、資産運用の選択肢が個人にある。
三つの柱を合わせると、全期間平均給与に対する所得代替率は99%に達しており、また資産規模もGDPの1.7倍にのぼっている。
(3) 第9回ユース年金学会(日本年金学会共催)参加者募集
当機構と日本年金学会、慶應義塾大学ファイナンシャル・ジェロントロジー研究センター、厚生労働省の四者が共催する大学生の年金研究発表会「第9回ユース年金学会」の参加募集要領が公開されました。大学生のみなさまのゼミや研究グループなどチーム参加を心よりお待ちしています。
https://www.pension-academy.jp/youth/index.html
●開催日:2024年11月30日(土)
●場所:慶應義塾大学三田キャンパス
●開催形式:対面式を含むハイブリッド
●参加者:参加資格は、指導教員の下に大学の学部生で構成されるチーム(ゼミ、研究グループなど)であることです。なお、チーム構成員に教員や大学院生が加わり発表を行うことは不可とします。
●参加費用:無料
●参加募集要領:https://www.pension-academy.jp/youth/pdf/09/09_youthboshu.pdf
●受付期間:2024年9月2日(月)~10月7日(月)
●発表申込書:https://www.pension-academy.jp/youth/pdf/youthapp.docx
2. 年金ライフプランセミナー
■2024(令和6)年度の年金ライフプランセミナーの日程や内容はリンク先のパンフレットにてご確認ください。
https://www.nensoken.or.jp/wp-content/uploads/2024plppamphlet.pdf
◆講読の中止
本メールマガジンの受信解除は下記URLからお手続きいただきますようお願い申し上げます。
https://w.bme.jp/bm/p/f/tf.php?id=nensoken&task=cancel
◆メールマガジンの宛先変更は、ご登録いただいている旧メールアドレスの配信を解除して、新メールアドレスの新規登録を行ってください。
◆ このメールマガジンは送信専用ですので、返信はお受けできません。
◆最新情報はX(旧Twitter)で発信中です。ぜひ、ご登録下さるようお願い申し上げます。
https://x.com/nensoken
…………………………………………………………………………………………
年金シニアプラン総合研究機構メールマガジン
公益財団法人 年金シニアプラン総合研究機構
〒108-0074 港区高輪1丁目3-13 NBF高輪ビル4F
TEL 03-5793-9411
URL https://www.nensoken.or.jp/
お問い合わせ https://www.nensoken.or.jp/contact/
…………………………………………………………………………………………