年金シニアプラン総合研究機構メールマガジン No.66(2024/7/24)
2024/07/24 (Wed) 11:00
年総研メルマガ
No.66 (2024/07/24)
ご愛読、誠にありがとうございます。
本メールマガジンは、これまで年金シニアプラン総合研究機構とご縁のあった皆様にご送付させていただきました。
ご不要の際はどうかご海容下さるようお願い申し上げます。
ご購読を直ちに中止なさる場合は、誠に恐縮ですが、下記のURLからお手続き下さるよう伏してお願いいたします。
https://w.bme.jp/bm/p/f/tf.php?id=nensoken&task=cancel
目次
1.年金シニアプラン総合研究機構の動き(2024/06/26~07/23)
(1) WEB Journal「年金研究 No.23」刊行
(2) 第9回ユース年金学会 参加者募集
2.年金ライフプランセミナー:
・2024(令和6)年度の日程
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1.年金シニアプラン総合研究機構の動き(2024/06/26~07/23)
(1) WEB Journal「年金研究 No.23」を刊行しました。(2024/07/09)
収録論文は「パナマの年金制度の現状と課題(杉田健)」と「金融資産や年金のことで相談相手がいる人について(本田衞子)」の2本です。 https://www.nensoken.or.jp/publication/nenkinkenkyu/
●パナマの年金制度の現状と課題 杉田健(査読つき論文)
【要旨】
本稿はパナマにおける年金制度の現状と課題を論じるものである。パナマの年金制度は、公的年金、職域毎の強制加入の私的年金、および任意加入の私的年金からなる。公的年金は非拠出制と拠出制に分かれる。非拠出制の公的年金は貧困層を対象とした全額国庫負担の老齢社会年金である。拠出制の公的年金は、2007年までは確定給付型の賦課方式制度であったが、2005年の法改正で2008年から一部確定拠出制度が導入され、結果として確定給付型と確定拠出型の二層構造になっている。この制度の最大の問題は、移行時の35歳以上の者および受給者を擁する旧制度への移行資金が不十分であり、新規加入者がいないので拠出が減少する一方で給付は増大しつつあり、早ければ2024年に資産が枯渇すると見込まれている点である。 「二重の負担」を甘く見たつけが回っていると言えよう。国家財政への負担増大のためパナマに対する格付け会社の評価も低い。公的年金に確定拠出制度を導入した国々の過半数が確定拠出制度を廃止・縮小したなかでパナマが確定拠出制度を継続している理由は、確定拠出制度導入から時間がたっていないこと、確定拠出制度が公的機関によって運営されていること、政治のリーダーシップが弱いことが挙げられる。
職域単位の強制加入の私的年金は統一的に監督されておらず、給付水準もまちまちである。公務員の職域年金は、公的年金の上乗せとして給与の 2%の拠出金を原資とする確定拠出制度である。任意の私的年金は、確定拠出制度でファンド選択が可能である。
●金融資産や年金のことで相談相手がいる人について 本田衞子
【要旨】
70歳以上の就業者について、金融資産や年金の相談相手の有無や相談相手に関して何らかの傾向を見いだしたい。
相談相手の形態について「相談相手なし」「家族、親族のみへ相談」または「家族以外の人へ相談している」の3つに分類した場合、性別・年齢階級別(カテゴリー)を問わず、構成割合は〈相談相手なし > 家族等のみ > 家族等以外〉の順に小さくなっている。半数以上の者が〈相談相手なし〉であり、各人で判断を行っている。男女間での構成割合に差があるものの、性別を固定すれば年齢階級による大きな差はない。女性のほうが〈家族等のみ〉に相談する者が多い。
同居家族を「配偶者あり」「(同居家族に)配偶者なし」または「同居家族なし」の3つに分類する。同居家族の形態が異なっても〈相談相手なし〉の割合が最も大きくなっている。同一カテゴリー内での比較では同居家族なしの場合の〈相談相手なし〉の割合が最も大きくなることから、単身者のほうが「自分で判断している」者が多いと言える。同居家族に配偶者がいる者のほうが、いない者よりも〈家族等のみ〉を選択する傾向にある。配偶者へ相談している可能性が高い。女性は配偶者がいない場合でも男性ほど〈家族等のみ〉の割合が小さくなっておらず、子等への相談を行っている者は男性よりも女性に多いと考えられる。家計維持者でないならば家族への相談をする者が多くなると予想でき、同居家族の形態だけでなく、家計維持方法が相談する・しないに影響を与えていると言える。婚姻状況、子供の有無、世帯主であるかどうかも、相談相手の有無や〈家族等のみ〉である者の大きさに影響を与えていると考えられる。男性の場合、家計維持者であるかどうかよりも、世帯主であるかどうかが家族への相談の有無へ影響を与えている可能性がある。
財産所得の有無、企業年金等の有無により、相談相手の形態別の構成割合は異なっている。生活についての意識では、ゆとりがあると予想できる者のほうが「家族以外の人へ相談している」者が増える傾向にある。
(2) 第9回ユース年金学会(日本年金学会共催)参加者募集
当機構と日本年金学会、慶應義塾大学ファイナンシャル・ジェロントロジー研究センター、厚生労働省の四者が共催する大学生の年金研究発表会「第9回ユース年金学会」の参加募集要領が公開されました。大学生のみなさまのゼミや研究グループなどチーム参加を心よりお待ちしています。
https://www.pension-academy.jp/youth/index.html
●開催日:2024年11月30日(土)
●場所:慶應義塾大学三田キャンパス
●開催形式:対面式を含むハイブリッド
●参加者:参加資格は、大学(短期大学を含む)の学部学生であって、指導教員の下に構成されるチーム(ゼミ、研究グループなど)であることです。なお、チーム構成員に教員や大学院生が加わり発表を行うことは不可とします。
●参加費用:無料
●参加募集要領:https://www.pension-academy.jp/youth/pdf/09/09_youthboshu.pdf
●受付期間:2024年9月2日(月)~10月7日(月)
●発表申込書:https://www.pension-academy.jp/youth/pdf/youthapp.docx
2. 年金ライフプランセミナー
■2024(令和6)年度の年金ライフプランセミナーの日程や内容はリンク先のパンフレットにてご確認ください。
https://www.nensoken.or.jp/wp-content/uploads/2024plppamphlet.pdf
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◆最新情報はX(旧Twitter)で発信中です。ぜひ、ご登録下さるようお願い申し上げます。
https://x.com/nensoken
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年金シニアプラン総合研究機構メールマガジン
公益財団法人 年金シニアプラン総合研究機構
〒108-0074 港区高輪1丁目3-13 NBF高輪ビル4F
TEL 03-5793-9411
URL https://www.nensoken.or.jp/
お問い合わせ https://www.nensoken.or.jp/contact/
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1.年金シニアプラン総合研究機構の動き(2024/06/26~07/23)
(1) WEB Journal「年金研究 No.23」刊行
(2) 第9回ユース年金学会 参加者募集
2.年金ライフプランセミナー:
・2024(令和6)年度の日程
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1.年金シニアプラン総合研究機構の動き(2024/06/26~07/23)
(1) WEB Journal「年金研究 No.23」を刊行しました。(2024/07/09)
収録論文は「パナマの年金制度の現状と課題(杉田健)」と「金融資産や年金のことで相談相手がいる人について(本田衞子)」の2本です。 https://www.nensoken.or.jp/publication/nenkinkenkyu/
●パナマの年金制度の現状と課題 杉田健(査読つき論文)
【要旨】
本稿はパナマにおける年金制度の現状と課題を論じるものである。パナマの年金制度は、公的年金、職域毎の強制加入の私的年金、および任意加入の私的年金からなる。公的年金は非拠出制と拠出制に分かれる。非拠出制の公的年金は貧困層を対象とした全額国庫負担の老齢社会年金である。拠出制の公的年金は、2007年までは確定給付型の賦課方式制度であったが、2005年の法改正で2008年から一部確定拠出制度が導入され、結果として確定給付型と確定拠出型の二層構造になっている。この制度の最大の問題は、移行時の35歳以上の者および受給者を擁する旧制度への移行資金が不十分であり、新規加入者がいないので拠出が減少する一方で給付は増大しつつあり、早ければ2024年に資産が枯渇すると見込まれている点である。 「二重の負担」を甘く見たつけが回っていると言えよう。国家財政への負担増大のためパナマに対する格付け会社の評価も低い。公的年金に確定拠出制度を導入した国々の過半数が確定拠出制度を廃止・縮小したなかでパナマが確定拠出制度を継続している理由は、確定拠出制度導入から時間がたっていないこと、確定拠出制度が公的機関によって運営されていること、政治のリーダーシップが弱いことが挙げられる。
職域単位の強制加入の私的年金は統一的に監督されておらず、給付水準もまちまちである。公務員の職域年金は、公的年金の上乗せとして給与の 2%の拠出金を原資とする確定拠出制度である。任意の私的年金は、確定拠出制度でファンド選択が可能である。
●金融資産や年金のことで相談相手がいる人について 本田衞子
【要旨】
70歳以上の就業者について、金融資産や年金の相談相手の有無や相談相手に関して何らかの傾向を見いだしたい。
相談相手の形態について「相談相手なし」「家族、親族のみへ相談」または「家族以外の人へ相談している」の3つに分類した場合、性別・年齢階級別(カテゴリー)を問わず、構成割合は〈相談相手なし > 家族等のみ > 家族等以外〉の順に小さくなっている。半数以上の者が〈相談相手なし〉であり、各人で判断を行っている。男女間での構成割合に差があるものの、性別を固定すれば年齢階級による大きな差はない。女性のほうが〈家族等のみ〉に相談する者が多い。
同居家族を「配偶者あり」「(同居家族に)配偶者なし」または「同居家族なし」の3つに分類する。同居家族の形態が異なっても〈相談相手なし〉の割合が最も大きくなっている。同一カテゴリー内での比較では同居家族なしの場合の〈相談相手なし〉の割合が最も大きくなることから、単身者のほうが「自分で判断している」者が多いと言える。同居家族に配偶者がいる者のほうが、いない者よりも〈家族等のみ〉を選択する傾向にある。配偶者へ相談している可能性が高い。女性は配偶者がいない場合でも男性ほど〈家族等のみ〉の割合が小さくなっておらず、子等への相談を行っている者は男性よりも女性に多いと考えられる。家計維持者でないならば家族への相談をする者が多くなると予想でき、同居家族の形態だけでなく、家計維持方法が相談する・しないに影響を与えていると言える。婚姻状況、子供の有無、世帯主であるかどうかも、相談相手の有無や〈家族等のみ〉である者の大きさに影響を与えていると考えられる。男性の場合、家計維持者であるかどうかよりも、世帯主であるかどうかが家族への相談の有無へ影響を与えている可能性がある。
財産所得の有無、企業年金等の有無により、相談相手の形態別の構成割合は異なっている。生活についての意識では、ゆとりがあると予想できる者のほうが「家族以外の人へ相談している」者が増える傾向にある。
(2) 第9回ユース年金学会(日本年金学会共催)参加者募集
当機構と日本年金学会、慶應義塾大学ファイナンシャル・ジェロントロジー研究センター、厚生労働省の四者が共催する大学生の年金研究発表会「第9回ユース年金学会」の参加募集要領が公開されました。大学生のみなさまのゼミや研究グループなどチーム参加を心よりお待ちしています。
https://www.pension-academy.jp/youth/index.html
●開催日:2024年11月30日(土)
●場所:慶應義塾大学三田キャンパス
●開催形式:対面式を含むハイブリッド
●参加者:参加資格は、大学(短期大学を含む)の学部学生であって、指導教員の下に構成されるチーム(ゼミ、研究グループなど)であることです。なお、チーム構成員に教員や大学院生が加わり発表を行うことは不可とします。
●参加費用:無料
●参加募集要領:https://www.pension-academy.jp/youth/pdf/09/09_youthboshu.pdf
●受付期間:2024年9月2日(月)~10月7日(月)
●発表申込書:https://www.pension-academy.jp/youth/pdf/youthapp.docx
2. 年金ライフプランセミナー
■2024(令和6)年度の年金ライフプランセミナーの日程や内容はリンク先のパンフレットにてご確認ください。
https://www.nensoken.or.jp/wp-content/uploads/2024plppamphlet.pdf
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〒108-0074 港区高輪1丁目3-13 NBF高輪ビル4F
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URL https://www.nensoken.or.jp/
お問い合わせ https://www.nensoken.or.jp/contact/
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