年金シニアプラン総合研究機構メールマガジン No.59(2023/12/27)
2023/12/27 (Wed) 11:00
年総研メルマガ
No.59 (2023/12/27)
ご愛読、誠にありがとうございます。
本メールマガジンは、これまで年金シニアプラン総合研究機構とご縁のある皆様にご送付させていただきました。
ご不要の際はどうかご海容下さるようお願い申し上げます。
ご購読を直ちに中止なさる場合は、誠に恐縮ですが、下記のURLからお手続き下さるよう伏してお願いいたします。
https://w.bme.jp/bm/p/f/tf.php?id=nensoken&task=cancel
目次
1.年金シニアプラン総合研究機構の動き(2023/11/28~12/26)
(1) 第8回ユース年金学会 発表動画の公開・記事掲載のお知らせ
(2) 年金調査研究レポートの公開
(3) 調査研究報告書の公開
(4) 第5回「令和の年金広報コンテスト」の受賞者発表
2.年金ライフプランセミナー:
セミナー動画・セミナー開催支援について
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1.年金シニアプラン総合研究機構の動き(2023/11/28~12/26)
(1-1) 第8回ユース年金学会 発表動画の公開(2023/12/13)
当機構と日本年金学会、慶應義塾大学ファイナンシャル・ジェロントロジー研究センターが三者共催で実施いたしました「第8回ユース年金学会」の発表動画を公開しました。
https://www.pension-academy.jp/youth/index.html
(1-2) 第8回ユース年金学会 記事掲載のお知らせ(2023/12/14)
第8回ユース年金学会に関する記事が12月11日付けの「週刊年金実務」(第2572号)に掲載されました。
(2) 年金調査研究レポート「『資産運用立国』へ向けて検討すべき課題 ~年金機関投資家の視点から~」(村上正人)を公開しました(2023/11/28)
https://www.nensoken.or.jp/wp-content/uploads/rr_r05_05.pdf
【要旨】
わが国の資本市場のリターンが長期に亘って低水準であったことは、年金資金の運用にも個人の資産運用にも大きな影を落としてきた。公的年金の運用も国内市場の運用だけでは期待される目標水準を達するには難しい状況であった。 いわゆる「伊藤レポート」やスチュワードシップ・コードの公表から9年以上が経った今日でも、わが国の市場では資本コストを上回る利益水準が未達であると目される企業の数は多いままである。ROE水準の差は長期的には企業価値に差異を生じていく大きな要因であり、さらに他の先進国との格差が拡がっていくことが懸念される。
「資産運用の高度化」は都合よく使われる言葉であるが、その本質を分かりやすく表現すれば資金それぞれの特性に応じてその目的を達成する可能性を出来る限り高めていくことであり、資金の性格ごとにベストな運用も違ってくる。運用対象の多様化や、最新の金融テクノロジーの活用などがイメージされることも多いが、それらは単なる一手段、一つの選択肢にしか過ぎず、投資家がリスクをきちんと把握してその管理ができなければ、高度化とは縁遠い話である。
ケインズはイノベーション、雇用拡大などが図られて新たな富を創出する投資と、既に存在する富を取り合うだけの投資とを分けて、前者を真正の長期投資と語った。資本主義の市場経済の下では、企業こそがその価値創造を担っていくことができる唯一無二の主体である。そのことからも、企業の価値創造力の向上無くしては経済および資本市場の発展を見ることはできない。
年金分野がコーポレート・ガバナンスの活動を開始してから、また「貯蓄から投資へ」が国の方針として掲げられてから20年以上の歳月が流れているが、わが国の資本市場、企業の改善は遅々としている。その背景をよく吟味する必要がある。
わが国の年金資金は一握りの大手公的機関に偏在している。その市場に与えるインパクトは規模と世界中の多くの運用機関が注目していることから、企業年金とは桁違いである。ベンチマークの選択とマネジャー選択はプランスポンサーの大きな仕事であり、特に公的の大手プランスポンサーは、資本コスト割れ企業が多く含まれているベンチマークを採用し続けている理由や、マネジャー選択に至る検討・議論の過程、市場リターンを高めるためにコーポレート・ガバナンスとどう向き合うかなど、具体的に説明すべきであろう。
資産運用立国のための必要条件を考えるには、資産運用業の中だけに着眼しても、ほんの一部分でしかない。巷の議論がこの分野のみに偏っているのは本質から外れており、まさにわが国の当分野に対する理解の無さを露呈している。その国の資本市場が相対的に魅力のあるリターンを提供できるかどうかは、結局は経済システムの効率性と生産性にかかっている話である。わが国の経済システムひいては世の中の仕組みのどこが他の先進国と比べて効率的でないかを精査し、それぞれに対して効果的な施策を打っていくことが、資産運用大国を目指すためには必要不可欠である。
(3) 調査研究報告書「上場プライベート・アセット等に関する調査研究報告書」を公表しました(2023/12/07)
https://www.nensoken.or.jp/wp-content/uploads/20231207pressrelease.pdf
【要旨】
本報告書では、海外における機関投資家以外も対象顧客とする上場プライベート・アセット等の概要を、日本でも既にJ-REITや私募REIT等が市場として定着している不動産を除いた形で調査しまとめている。
従来は機関投資家と一部の超富裕層のみが投資可能であったプライベート・アセットをより幅広い投資家が投資可能なものとしようとする動きがみられており、プライベート・アセットの「民主化」とも呼ばれている。
個人投資家等がプライベート・アセットへの投資機会が得られにくい主たる理由としては、適切な金融商品の提供が無いことが挙げられることが多く、プライベート・アセットを幅広い投資家がアクセス可能な金融商品とするためには、「流動性」の問題をクリアする必要があると考えられている。個人投資家を含む幅広い投資家にプライベート・アセットを提供する金融商品としては、一定の投資家保護規制の下での、(1)クローズドエンド型ファンド(投資法人)の証券取引所への上場、(2)解約に一定の制約を持つ「セミ流動性」ファンドの形態が取られることが通常となっている。
(4) 第5回「令和の年金広報コンテスト」の受賞者発表(2023/11/30)
厚生労働省より第5回「令和の年金広報コンテスト」の受賞者が発表されました。当機構は、特別協賛として年金シニアプラン総合研究機構理事長賞をショート動画部門の洗足学園小学校 舘野 仁様(学生)におくります。
●厚生労働省の報道発表資料(外部リンク)
https://www.mhlw.go.jp/stf/nenkin_contest_5_jyusyou_00002.html
●年金シニアプラン総合研究機構 理事長賞 受賞作品 ショート動画部門:洗足学園小学校 舘野 仁様(学生)
https://youtube.com/shorts/JjLzazCxNwQ?si=S_JJlHZxUHOYAUIA
2. 年金ライフプランセミナー
■「年金ライフプランセミナー(動画版)」のお申込み、ご相談をお受けしています。ライフプランセミナーのページにおいて、セミナー内容をご紹介する動画を公開しております。
https://www.nensoken.or.jp/seminar_forum/lifeplan/
■年金シニアプラン総合研究機構が主催するセミナーのほか、企業様や年金基金様が、自社の社員や加入者・受給者のために開催するライフプラン・退職セミナーの開催支援を行っております。
退職後の「健康・生きがい・お金」のことや、年金についての実践的知識を学び、長期家計プランを実際に作成するなどの内容を有するセミナーの開催企画・講師派遣・実施の各段階でサポートいたします。
ご関心がありましたら是非お問い合わせください。
https://www.nensoken.or.jp/wp-content/uploads/plp_nensoken.pdf
◆講読の中止
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https://twitter.com/nensoken
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年金シニアプラン総合研究機構メールマガジン
公益財団法人 年金シニアプラン総合研究機構
〒108-0074 港区高輪1丁目3-13 NBF高輪ビル4F
TEL 03-5793-9411
URL https://www.nensoken.or.jp/
お問い合わせ https://www.nensoken.or.jp/contact/
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No.59 (2023/12/27)
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(1) 第8回ユース年金学会 発表動画の公開・記事掲載のお知らせ
(2) 年金調査研究レポートの公開
(3) 調査研究報告書の公開
(4) 第5回「令和の年金広報コンテスト」の受賞者発表
2.年金ライフプランセミナー:
セミナー動画・セミナー開催支援について
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1.年金シニアプラン総合研究機構の動き(2023/11/28~12/26)
(1-1) 第8回ユース年金学会 発表動画の公開(2023/12/13)
当機構と日本年金学会、慶應義塾大学ファイナンシャル・ジェロントロジー研究センターが三者共催で実施いたしました「第8回ユース年金学会」の発表動画を公開しました。
https://www.pension-academy.jp/youth/index.html
(1-2) 第8回ユース年金学会 記事掲載のお知らせ(2023/12/14)
第8回ユース年金学会に関する記事が12月11日付けの「週刊年金実務」(第2572号)に掲載されました。
(2) 年金調査研究レポート「『資産運用立国』へ向けて検討すべき課題 ~年金機関投資家の視点から~」(村上正人)を公開しました(2023/11/28)
https://www.nensoken.or.jp/wp-content/uploads/rr_r05_05.pdf
【要旨】
わが国の資本市場のリターンが長期に亘って低水準であったことは、年金資金の運用にも個人の資産運用にも大きな影を落としてきた。公的年金の運用も国内市場の運用だけでは期待される目標水準を達するには難しい状況であった。 いわゆる「伊藤レポート」やスチュワードシップ・コードの公表から9年以上が経った今日でも、わが国の市場では資本コストを上回る利益水準が未達であると目される企業の数は多いままである。ROE水準の差は長期的には企業価値に差異を生じていく大きな要因であり、さらに他の先進国との格差が拡がっていくことが懸念される。
「資産運用の高度化」は都合よく使われる言葉であるが、その本質を分かりやすく表現すれば資金それぞれの特性に応じてその目的を達成する可能性を出来る限り高めていくことであり、資金の性格ごとにベストな運用も違ってくる。運用対象の多様化や、最新の金融テクノロジーの活用などがイメージされることも多いが、それらは単なる一手段、一つの選択肢にしか過ぎず、投資家がリスクをきちんと把握してその管理ができなければ、高度化とは縁遠い話である。
ケインズはイノベーション、雇用拡大などが図られて新たな富を創出する投資と、既に存在する富を取り合うだけの投資とを分けて、前者を真正の長期投資と語った。資本主義の市場経済の下では、企業こそがその価値創造を担っていくことができる唯一無二の主体である。そのことからも、企業の価値創造力の向上無くしては経済および資本市場の発展を見ることはできない。
年金分野がコーポレート・ガバナンスの活動を開始してから、また「貯蓄から投資へ」が国の方針として掲げられてから20年以上の歳月が流れているが、わが国の資本市場、企業の改善は遅々としている。その背景をよく吟味する必要がある。
わが国の年金資金は一握りの大手公的機関に偏在している。その市場に与えるインパクトは規模と世界中の多くの運用機関が注目していることから、企業年金とは桁違いである。ベンチマークの選択とマネジャー選択はプランスポンサーの大きな仕事であり、特に公的の大手プランスポンサーは、資本コスト割れ企業が多く含まれているベンチマークを採用し続けている理由や、マネジャー選択に至る検討・議論の過程、市場リターンを高めるためにコーポレート・ガバナンスとどう向き合うかなど、具体的に説明すべきであろう。
資産運用立国のための必要条件を考えるには、資産運用業の中だけに着眼しても、ほんの一部分でしかない。巷の議論がこの分野のみに偏っているのは本質から外れており、まさにわが国の当分野に対する理解の無さを露呈している。その国の資本市場が相対的に魅力のあるリターンを提供できるかどうかは、結局は経済システムの効率性と生産性にかかっている話である。わが国の経済システムひいては世の中の仕組みのどこが他の先進国と比べて効率的でないかを精査し、それぞれに対して効果的な施策を打っていくことが、資産運用大国を目指すためには必要不可欠である。
(3) 調査研究報告書「上場プライベート・アセット等に関する調査研究報告書」を公表しました(2023/12/07)
https://www.nensoken.or.jp/wp-content/uploads/20231207pressrelease.pdf
【要旨】
本報告書では、海外における機関投資家以外も対象顧客とする上場プライベート・アセット等の概要を、日本でも既にJ-REITや私募REIT等が市場として定着している不動産を除いた形で調査しまとめている。
従来は機関投資家と一部の超富裕層のみが投資可能であったプライベート・アセットをより幅広い投資家が投資可能なものとしようとする動きがみられており、プライベート・アセットの「民主化」とも呼ばれている。
個人投資家等がプライベート・アセットへの投資機会が得られにくい主たる理由としては、適切な金融商品の提供が無いことが挙げられることが多く、プライベート・アセットを幅広い投資家がアクセス可能な金融商品とするためには、「流動性」の問題をクリアする必要があると考えられている。個人投資家を含む幅広い投資家にプライベート・アセットを提供する金融商品としては、一定の投資家保護規制の下での、(1)クローズドエンド型ファンド(投資法人)の証券取引所への上場、(2)解約に一定の制約を持つ「セミ流動性」ファンドの形態が取られることが通常となっている。
(4) 第5回「令和の年金広報コンテスト」の受賞者発表(2023/11/30)
厚生労働省より第5回「令和の年金広報コンテスト」の受賞者が発表されました。当機構は、特別協賛として年金シニアプラン総合研究機構理事長賞をショート動画部門の洗足学園小学校 舘野 仁様(学生)におくります。
●厚生労働省の報道発表資料(外部リンク)
https://www.mhlw.go.jp/stf/nenkin_contest_5_jyusyou_00002.html
●年金シニアプラン総合研究機構 理事長賞 受賞作品 ショート動画部門:洗足学園小学校 舘野 仁様(学生)
https://youtube.com/shorts/JjLzazCxNwQ?si=S_JJlHZxUHOYAUIA
2. 年金ライフプランセミナー
■「年金ライフプランセミナー(動画版)」のお申込み、ご相談をお受けしています。ライフプランセミナーのページにおいて、セミナー内容をご紹介する動画を公開しております。
https://www.nensoken.or.jp/seminar_forum/lifeplan/
■年金シニアプラン総合研究機構が主催するセミナーのほか、企業様や年金基金様が、自社の社員や加入者・受給者のために開催するライフプラン・退職セミナーの開催支援を行っております。
退職後の「健康・生きがい・お金」のことや、年金についての実践的知識を学び、長期家計プランを実際に作成するなどの内容を有するセミナーの開催企画・講師派遣・実施の各段階でサポートいたします。
ご関心がありましたら是非お問い合わせください。
https://www.nensoken.or.jp/wp-content/uploads/plp_nensoken.pdf
◆講読の中止
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