遊学スクエア・マガジン ★臨時便 第1号★
2020/04/28 (Tue) 12:00
やまがた <生涯学習・芸術文化> 総合情報マガジン
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メルマガ臨時便 第1号 発行日 2020.4.28
発行元 (公財)山形県生涯学習文化財団
http://www.gakushubunka.jp/
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等幅フォントでお読みください。
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「家読み」のおすすめ
山形県生涯学習センター ◇◇斯禹生◇◇
「遊学スクエア・マガジン」の発行に際しましては、昨年度は◇◇Pamman◇◇
がお世話になりました。ありがとうございます。そして今年度からは◇◇kurage
◇◇がお世話になります。どうぞよろしくお願いします。
さて今年は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、外出自粛要請が続き楽
しみにしていたゴールデンウイークも、自宅で過ごすことが多くなりそうです。
そこで、遊学スクエア・マガジン、メルマガ会員の皆さんに、ゴールデンウイー
クに自宅で過ごす際の楽しみ方を提案したいと思います。今、巷では「家飲み」
が流行っているようです。料理とワインを合わせて楽しんでいる様子が数多くイ
ンスタグラムなどにアップされています。ここでひとつ「家読み」も流行らせて
はどうでしょうか?「家読み」をインスタグラムにアップ・・・、はできないか。
「家読み」を進めるアイテムとして、私たちがお勧めするのは『青空文庫』で
す。『青空文庫』は、著作権の消滅した作品と、自由に読んでもらってもかまわ
ないとされたものを、電子化したものだそうです。無料で利用でき、近代文学の
有名作家の作品が多く収録されています。『青空文庫』HPへの行き方は、グーグ
ルなどの検索エンジンに“青空文庫”と入力するだけです。その後、書名検索や
作者検索などで、お目当ての作品にたどり着けると思います。
ゴールデンウイークまでの間に、何人かの方にお勧めの作品を数回に分けて紹
介いただき、本メルマガで配信させていただきます。メルマガ会員の皆様が少し
でも「家読み」を楽しんでいただければ幸いです。
それでは、私のおすすめをご紹介します。
初めは、『老人と海』(アーネスト・ヘミングウェイ著)です。
この作品の話をすると、どうしてもデンゼル・ワシントン主演の「イコライザ
ー」という映画を思い出してしまいます。主人公のロバート・マッコール(デン
ゼル・ワシントン)は、元CIAの腕利き工作員で今はホームセンターの店員とし
て静かに暮らしています。彼は、死んだ妻が残した読むべき小説100冊を読破
するために、深夜のレストランで紅茶を飲みながら読書するのが日課になってい
ます。そこにはアリーナという娼婦も常連としていつもいます。ある時、マッコ
ールがいつものように本を読んでいると、アリーナが声を掛けます。「もう魚は
釣り上げたの?」「いや、まだ格闘中さ。何せ大きな魚だからね」。このシーン
で話題になっている本が、『老人と海』なのです。2人の友情がこの後、マッコー
ルとロシアンマフィアとの諍いの原因となり、ついには。(おっと、ねたバレ・
ねたバレ)興味のある方は是非この映画も見てみてください。ただし、この作品
は、ピストルをバンバン撃ち、人がバタバタと死んでいく作品です。鑑賞する際
にはそれを承知でどうぞ・・・。ちなみに私は、ジェイソン・ステイサム主演の
『トランスポーター』シリーズやマット・デイモン主演の『ジェイソン・ボーン』
シリーズも大好きです。どちらもピストルバンバン、人がバタバタ死んでいく作
品ですが。
横道にそれてしまいました、本題に戻ります、『老人と海』は、小さなボート
に乗った老人サンチャゴが釣った巨大なカジキマグロと格闘する様をメインに描
いた作品です。老人と少年の友情、釣った5mを超えるカジキマグロとの3日に
わたる格闘、港に運ぶ際にそのカジキマグロがサメに襲われる様子などを、淡々
と描いていきます。特に感情が爆発するような山場があるわけではないのですが、
とても心に残る作品です。私は同じような印象を、大藪春彦の(残念ながら大藪
春彦の作品は『青空文庫』には収録されていません。)『ヘッド・ハンター』か
らも受けます。この作品は、傭兵上がりの男が、世界各国の山中でレコードブッ
クに載るような野生動物のトロフィーを求めて狩りをするものですが、狩りの様
子を唯唯描写するだけのものです。それなのに何故か引き付けられ、あっという
間に読んでしまいます。どちらも主人公の感情を詳細に描くような作品ではなく、
情景を乾いた表現で進めているところが気に入っています。
ちなみに、『老人と海』は英語版でも読むことができます。あっ!これは英語
ができる人、向けの話ですが(もちろん、私も読めません。)ホームページで
「グーテンベルグプロジェクト」というサイトがあります。ここには英語バージ
ョン(他の言語は確認していません)の古典作品が多く収められています。グー
グルなどの検索エンジンに“グーテンベルグプロジェクト”と入れると、英語
で表示された“Project Gutenberg”サイトが出てくると思います。グーテンベ
ルグは活版印刷を発明した人ですが、言葉の共有は印刷技術が可能にしたものと
いうことで、ピッタリのサイト名だと思います。
次に紹介するのは、作家の「江戸川乱歩」です。
これは、私がまだ小学生のころ夢中になって読んだ作家です。そんなに裕福で
なかったので、全部を買ってもらえるわけでもなく、友達と貸し借りしながら読
み漁っていました。もう?十年前のことなので、よく覚えてはいませんが、江戸
川乱歩の作品は図書館にはなかったように思います。かの有名な探偵明智小五郎
が、助手の小林少年と一緒に難事件を解決していくストーリーに夢中になりまし
た。今回メルマガで皆さんに紹介するため『怪人二十面相』、『少年探偵団』な
どを読み返してみました。何十年ぶりに読んだのですが、文章も平易で読みやす
く、ストーリー展開もテンポよく進むので、すいすいと読み進められると感じま
した。ただ、ずいぶん昔に書かれたものなので、今の時代では奇異に感じられる
ところもありました。例えば、『怪人二十面相』で、小林少年が怪人二十面相に
捕まり、地下室にとらえられるのですが、その場所を明智小五郎に伝えるために、
伝書鳩を飛ばすところがあります。今ではスマホを使ってとなるのでしょうが、
それはそれであの頃の時代背景が感じられて、楽しめると感じました。江戸川乱
歩の本は、数多く収録されていますので、興味を持った題名のものから読み進め
るのも一興かと思います。
皆さんご存じのように、江戸川乱歩(本名 平井太郎)のペンネームは作家の
エドガー・アラン・ポーを日本風にアレンジした名前です。実はエドガー・アラ
ン・ポーの作品も『青空文庫』に収録されています。「ポーエドガー・アラン」
として登録されていますので、「ほ」の作家項目を開くと現在は17作品が登録さ
れているようです。私は「モルグ街の殺人事件」と、「黄金虫」くらいしか読ん
でいませんが、どちらも本格的な推理小説で、謎だった事柄が少しずつ明らかに
なっていく時の、背中がぞくぞくする感じが忘れられません。本格的な推理小説
を堪能したい方は是非どうぞ。
私の紹介を以上で終了です。
臨時メルマガは、あと何回か発行させていただきます。なるべくゴールデンウ
イークに間に合うように発行したいと思っています。書き手は、県立図書館長さ
んや文翔館館長さんなどを予定しています。皆さん楽しみにお待ちください。
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・.☆.:*【 発 行 】☆.:*:・.★.:*:・.☆.:*:・゜.★.:*:・゜.☆.:*★
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◇◇kurage◇◇
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【公益財団法人 山形県生涯学習文化財団】
○山形県生涯学習センター
〒990-0041 山形県山形市緑町1丁目2-36 遊学館内
Tel.023-625-6411 Fax.023-625-6415
E-mail : yama@gakushubunka.jp
○山形県生涯学習センター分館「洗心庵」
〒990-0041 山形県山形市緑町1丁目4-28
Tel.023-664-2800 Fax.023-664-2816
E-mail : senshin@gakushubunka.jp
○山形県男女共同参画センター・チェリア
〒990-0041 山形県山形市緑町1丁目2-36 遊学館内
Tel.023-629-7751 Fax.023-629-7752
E-mail : info@yamagata-cheria.org
○山形県郷土館「文翔館」
〒990-0047 山形県山形市旅篭町3丁目4-51
Tel.023-635-5500 Fax.023-635-5501
E-mail : bunsyoukan@gakushubunka.jp
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メルマガ臨時便 第1号 発行日 2020.4.28
発行元 (公財)山形県生涯学習文化財団
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「家読み」のおすすめ
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「遊学スクエア・マガジン」の発行に際しましては、昨年度は◇◇Pamman◇◇
がお世話になりました。ありがとうございます。そして今年度からは◇◇kurage
◇◇がお世話になります。どうぞよろしくお願いします。
さて今年は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、外出自粛要請が続き楽
しみにしていたゴールデンウイークも、自宅で過ごすことが多くなりそうです。
そこで、遊学スクエア・マガジン、メルマガ会員の皆さんに、ゴールデンウイー
クに自宅で過ごす際の楽しみ方を提案したいと思います。今、巷では「家飲み」
が流行っているようです。料理とワインを合わせて楽しんでいる様子が数多くイ
ンスタグラムなどにアップされています。ここでひとつ「家読み」も流行らせて
はどうでしょうか?「家読み」をインスタグラムにアップ・・・、はできないか。
「家読み」を進めるアイテムとして、私たちがお勧めするのは『青空文庫』で
す。『青空文庫』は、著作権の消滅した作品と、自由に読んでもらってもかまわ
ないとされたものを、電子化したものだそうです。無料で利用でき、近代文学の
有名作家の作品が多く収録されています。『青空文庫』HPへの行き方は、グーグ
ルなどの検索エンジンに“青空文庫”と入力するだけです。その後、書名検索や
作者検索などで、お目当ての作品にたどり着けると思います。
ゴールデンウイークまでの間に、何人かの方にお勧めの作品を数回に分けて紹
介いただき、本メルマガで配信させていただきます。メルマガ会員の皆様が少し
でも「家読み」を楽しんでいただければ幸いです。
それでは、私のおすすめをご紹介します。
初めは、『老人と海』(アーネスト・ヘミングウェイ著)です。
この作品の話をすると、どうしてもデンゼル・ワシントン主演の「イコライザ
ー」という映画を思い出してしまいます。主人公のロバート・マッコール(デン
ゼル・ワシントン)は、元CIAの腕利き工作員で今はホームセンターの店員とし
て静かに暮らしています。彼は、死んだ妻が残した読むべき小説100冊を読破
するために、深夜のレストランで紅茶を飲みながら読書するのが日課になってい
ます。そこにはアリーナという娼婦も常連としていつもいます。ある時、マッコ
ールがいつものように本を読んでいると、アリーナが声を掛けます。「もう魚は
釣り上げたの?」「いや、まだ格闘中さ。何せ大きな魚だからね」。このシーン
で話題になっている本が、『老人と海』なのです。2人の友情がこの後、マッコー
ルとロシアンマフィアとの諍いの原因となり、ついには。(おっと、ねたバレ・
ねたバレ)興味のある方は是非この映画も見てみてください。ただし、この作品
は、ピストルをバンバン撃ち、人がバタバタと死んでいく作品です。鑑賞する際
にはそれを承知でどうぞ・・・。ちなみに私は、ジェイソン・ステイサム主演の
『トランスポーター』シリーズやマット・デイモン主演の『ジェイソン・ボーン』
シリーズも大好きです。どちらもピストルバンバン、人がバタバタ死んでいく作
品ですが。
横道にそれてしまいました、本題に戻ります、『老人と海』は、小さなボート
に乗った老人サンチャゴが釣った巨大なカジキマグロと格闘する様をメインに描
いた作品です。老人と少年の友情、釣った5mを超えるカジキマグロとの3日に
わたる格闘、港に運ぶ際にそのカジキマグロがサメに襲われる様子などを、淡々
と描いていきます。特に感情が爆発するような山場があるわけではないのですが、
とても心に残る作品です。私は同じような印象を、大藪春彦の(残念ながら大藪
春彦の作品は『青空文庫』には収録されていません。)『ヘッド・ハンター』か
らも受けます。この作品は、傭兵上がりの男が、世界各国の山中でレコードブッ
クに載るような野生動物のトロフィーを求めて狩りをするものですが、狩りの様
子を唯唯描写するだけのものです。それなのに何故か引き付けられ、あっという
間に読んでしまいます。どちらも主人公の感情を詳細に描くような作品ではなく、
情景を乾いた表現で進めているところが気に入っています。
ちなみに、『老人と海』は英語版でも読むことができます。あっ!これは英語
ができる人、向けの話ですが(もちろん、私も読めません。)ホームページで
「グーテンベルグプロジェクト」というサイトがあります。ここには英語バージ
ョン(他の言語は確認していません)の古典作品が多く収められています。グー
グルなどの検索エンジンに“グーテンベルグプロジェクト”と入れると、英語
で表示された“Project Gutenberg”サイトが出てくると思います。グーテンベ
ルグは活版印刷を発明した人ですが、言葉の共有は印刷技術が可能にしたものと
いうことで、ピッタリのサイト名だと思います。
次に紹介するのは、作家の「江戸川乱歩」です。
これは、私がまだ小学生のころ夢中になって読んだ作家です。そんなに裕福で
なかったので、全部を買ってもらえるわけでもなく、友達と貸し借りしながら読
み漁っていました。もう?十年前のことなので、よく覚えてはいませんが、江戸
川乱歩の作品は図書館にはなかったように思います。かの有名な探偵明智小五郎
が、助手の小林少年と一緒に難事件を解決していくストーリーに夢中になりまし
た。今回メルマガで皆さんに紹介するため『怪人二十面相』、『少年探偵団』な
どを読み返してみました。何十年ぶりに読んだのですが、文章も平易で読みやす
く、ストーリー展開もテンポよく進むので、すいすいと読み進められると感じま
した。ただ、ずいぶん昔に書かれたものなので、今の時代では奇異に感じられる
ところもありました。例えば、『怪人二十面相』で、小林少年が怪人二十面相に
捕まり、地下室にとらえられるのですが、その場所を明智小五郎に伝えるために、
伝書鳩を飛ばすところがあります。今ではスマホを使ってとなるのでしょうが、
それはそれであの頃の時代背景が感じられて、楽しめると感じました。江戸川乱
歩の本は、数多く収録されていますので、興味を持った題名のものから読み進め
るのも一興かと思います。
皆さんご存じのように、江戸川乱歩(本名 平井太郎)のペンネームは作家の
エドガー・アラン・ポーを日本風にアレンジした名前です。実はエドガー・アラ
ン・ポーの作品も『青空文庫』に収録されています。「ポーエドガー・アラン」
として登録されていますので、「ほ」の作家項目を開くと現在は17作品が登録さ
れているようです。私は「モルグ街の殺人事件」と、「黄金虫」くらいしか読ん
でいませんが、どちらも本格的な推理小説で、謎だった事柄が少しずつ明らかに
なっていく時の、背中がぞくぞくする感じが忘れられません。本格的な推理小説
を堪能したい方は是非どうぞ。
私の紹介を以上で終了です。
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イークに間に合うように発行したいと思っています。書き手は、県立図書館長さ
んや文翔館館長さんなどを予定しています。皆さん楽しみにお待ちください。
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○山形県生涯学習センター
〒990-0041 山形県山形市緑町1丁目2-36 遊学館内
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〒990-0047 山形県山形市旅篭町3丁目4-51
Tel.023-635-5500 Fax.023-635-5501
E-mail : bunsyoukan@gakushubunka.jp
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