個人宅 訪問診療導入事例「蜂窩織炎の再発予防と独居生活の継続を目的に、訪問診療・訪問看護を導入した事例」
2026/08/26 (Wed) 07:50
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ちくさ病院 メールマガジン
vol.1751
当院の個人宅における訪問診療の事例紹介です。個人宅での訪問診療ご紹介の参考にしていただければ幸いです。
要点サマリー
蜂窩織炎の治癒が遷延し、認知機能低下もみられる90歳独居女性に対し、訪問診療と訪問看護を導入した事例である。これまで通院同行を担っていた長女が体調を崩し、外来受診と創部管理の継続が困難となった。在宅医療では、蜂窩織炎の再発や創部悪化を予防するため、訪問診療による全身管理と訪問看護による創傷処置を組み合わせ、別居する長女とも継続的に情報共有した。ケアマネジャーにとっては、独居高齢者では本人の病状だけでなく、通院や生活を支えている家族の状況変化も医療体制を見直す重要な契機となる症例である。
基本情報
年齢・性別:90歳・女性居住地:該当なし世帯構成:独居キーパーソン:長女(別居・車で約1時間)
保険・福祉情報
医療保険:後期高齢者医療保険介護保険:要介護1
診断名
・認知機能低下・蜂窩織炎
導入の背景
蜂窩織炎に対して外来治療を継続していたが、創部の治癒が遷延しており、継続的な経過観察と処置を必要としていた。
これまでは別居する長女が通院同行を担っていたが、長女自身の体調不良により継続的な支援が難しくなった。本人は独居生活の継続を希望していた一方、認知機能低下もみられ、自身で創部の変化を把握し、適切に受診や処置を継続することには不安があった。
本人の病状だけでなく、これまで医療へのアクセスを支えていた家族の支援力が低下したことで、従来の外来中心の医療体制を継続することが困難となった。このため、自宅で医療と創部管理を継続できる体制を構築する目的で訪問診療を導入し、訪問看護との連携を開始した。
介入内容と経過
訪問診療開始後は、蜂窩織炎の改善状況、発赤、腫脹、疼痛、発熱などの感染徴候と全身状態を継続的に確認した。
創部については訪問看護と連携し、皮膚状態や処置内容を共有しながら継続的な創傷管理を行った。創部の悪化や慢性化を防ぐため、局所の状態だけでなく、食事摂取状況や活動状況など生活面についても確認した。
認知機能低下により本人のみで状態変化を判断することが難しい可能性もあるため、訪問時の観察を重視するとともに、別居する長女とも定期的に情報共有した。長女が毎回直接訪問できなくても、本人の病状や生活状況を把握できる連絡体制を整えた。
結果として、創部の大きな悪化を認めることなく在宅での管理を継続でき、本人が希望する独居生活の維持につながっている。
医療対応の詳細
主病
認知機能低下、蜂窩織炎
対応内容
・蜂窩織炎および創部状態の継続的評価・発赤、腫脹、疼痛、発熱など感染徴候の早期把握・訪問看護と連携した創傷管理・創部悪化および慢性化の予防・認知機能低下を踏まえたセルフケア能力の評価・食事摂取状況や生活状況の確認・長女への病状説明および継続的な情報共有・独居生活を維持するための支援体制調整
医療処置
・創傷処置
支援のポイント
・本人の病状だけでなく、通院を支えている家族の体調や支援継続可能性を確認する・通院支援者が対応できなくなった段階で、医療との接点が途切れる前に訪問診療を検討する・創部管理が必要な場合は、訪問診療と訪問看護の役割を明確にして継続的に状態を共有する・認知機能低下がある独居患者では、本人だけに感染徴候の判断やセルフケアを委ねない・別居家族が毎回訪問できなくても病状を把握できる情報共有体制を整える・独居継続という本人の希望と、安全な医療管理を両立できる支援体制を構築する
考察
本症例は、蜂窩織炎の治癒遷延だけでなく、これまで通院を支えていた長女の体調変化によって医療へのアクセスが不安定となったことが、訪問診療導入の大きな契機となった事例である。
独居高齢者では、本人の身体状態が大きく変化していなくても、通院同行や生活支援を担う家族が対応できなくなることで、従来の療養体制が急速に維持できなくなることがある。そのため、本人のADLや疾患だけでなく、誰が医療へのアクセスを支えているのか、その支援が今後も継続可能なのかを確認する必要がある。
また、認知機能低下がある場合、蜂窩織炎の再燃や創部悪化を本人自身が適切に把握できない可能性がある。本症例では、訪問診療による全身管理と訪問看護による創傷管理を組み合わせることで、異常を早期に把握できる体制を構築した。
ケアマネジャーにとっては、家族の体調や生活環境の変化も支援体制を見直す重要なサインとして捉え、医療との接点が途切れる前に訪問診療や訪問看護へつなぐ視点が重要である。
付記情報
・診療科:内科、皮膚科・病態・症状:その他・世帯構成:独居
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基本情報
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医療保険:後期高齢者医療保険介護保険:要介護1
診断名
・認知機能低下・蜂窩織炎
導入の背景
蜂窩織炎に対して外来治療を継続していたが、創部の治癒が遷延しており、継続的な経過観察と処置を必要としていた。
これまでは別居する長女が通院同行を担っていたが、長女自身の体調不良により継続的な支援が難しくなった。本人は独居生活の継続を希望していた一方、認知機能低下もみられ、自身で創部の変化を把握し、適切に受診や処置を継続することには不安があった。
本人の病状だけでなく、これまで医療へのアクセスを支えていた家族の支援力が低下したことで、従来の外来中心の医療体制を継続することが困難となった。このため、自宅で医療と創部管理を継続できる体制を構築する目的で訪問診療を導入し、訪問看護との連携を開始した。
介入内容と経過
訪問診療開始後は、蜂窩織炎の改善状況、発赤、腫脹、疼痛、発熱などの感染徴候と全身状態を継続的に確認した。
創部については訪問看護と連携し、皮膚状態や処置内容を共有しながら継続的な創傷管理を行った。創部の悪化や慢性化を防ぐため、局所の状態だけでなく、食事摂取状況や活動状況など生活面についても確認した。
認知機能低下により本人のみで状態変化を判断することが難しい可能性もあるため、訪問時の観察を重視するとともに、別居する長女とも定期的に情報共有した。長女が毎回直接訪問できなくても、本人の病状や生活状況を把握できる連絡体制を整えた。
結果として、創部の大きな悪化を認めることなく在宅での管理を継続でき、本人が希望する独居生活の維持につながっている。
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主病
認知機能低下、蜂窩織炎
対応内容
・蜂窩織炎および創部状態の継続的評価・発赤、腫脹、疼痛、発熱など感染徴候の早期把握・訪問看護と連携した創傷管理・創部悪化および慢性化の予防・認知機能低下を踏まえたセルフケア能力の評価・食事摂取状況や生活状況の確認・長女への病状説明および継続的な情報共有・独居生活を維持するための支援体制調整
医療処置
・創傷処置
支援のポイント
・本人の病状だけでなく、通院を支えている家族の体調や支援継続可能性を確認する・通院支援者が対応できなくなった段階で、医療との接点が途切れる前に訪問診療を検討する・創部管理が必要な場合は、訪問診療と訪問看護の役割を明確にして継続的に状態を共有する・認知機能低下がある独居患者では、本人だけに感染徴候の判断やセルフケアを委ねない・別居家族が毎回訪問できなくても病状を把握できる情報共有体制を整える・独居継続という本人の希望と、安全な医療管理を両立できる支援体制を構築する
考察
本症例は、蜂窩織炎の治癒遷延だけでなく、これまで通院を支えていた長女の体調変化によって医療へのアクセスが不安定となったことが、訪問診療導入の大きな契機となった事例である。
独居高齢者では、本人の身体状態が大きく変化していなくても、通院同行や生活支援を担う家族が対応できなくなることで、従来の療養体制が急速に維持できなくなることがある。そのため、本人のADLや疾患だけでなく、誰が医療へのアクセスを支えているのか、その支援が今後も継続可能なのかを確認する必要がある。
また、認知機能低下がある場合、蜂窩織炎の再燃や創部悪化を本人自身が適切に把握できない可能性がある。本症例では、訪問診療による全身管理と訪問看護による創傷管理を組み合わせることで、異常を早期に把握できる体制を構築した。
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発行元
医療法人豊隆会 ちくさ病院
在宅医療推進部
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