個人宅 訪問診療導入事例「統合失調症により医療不信が強い独居高齢男性に対し、関係性の再構築を目的に訪問診療を導入した事例」
2026/07/03 (Fri) 07:50
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ちくさ病院 メールマガジン
vol.1715
当院の個人宅における訪問診療の事例紹介です。個人宅での訪問診療ご紹介の参考にしていただければ幸いです。
要点サマリー
統合失調症に加え、糖尿病、高血圧を有し、受診中断を繰り返していた独居高齢男性に対し、訪問診療を導入した事例である。本事例では、糖尿病管理や慢性疾患管理そのもの以上に、医療との関係性を再構築し、継続的に関わり続けることが支援の中心課題であった。在宅医療では、自宅という本人が受け入れやすい環境で信頼関係構築を優先し、訪問看護やケアマネジャーと連携しながら服薬継続と生活状況把握を進めた。ケアマネジャーにとっては、精神疾患を背景に医療不信や支援拒否があるケースでは、指導や管理よりも、関係を切らさず支援接点を維持する視点が重要となる症例である。
基本情報
年齢・性別:74歳・男性居住地:名古屋市北区世帯構成:独居キーパーソン:地域包括支援センター
保険・福祉情報
医療保険:医療保険利用介護保険:要介護1
診断名
・統合失調症・糖尿病・高血圧
導入の背景
若い頃から統合失調症で治療歴があり、長年アパートで独居生活を続けていた。近年は糖尿病や高血圧も指摘されていたが、医療不信が強く、病院は信用できない、薬は身体を悪くするなどと話し、受診中断を繰り返していた。
地域包括支援センターには以前から相談が入っていたものの、本人は玄関すら開けないことも多く、支援介入は難航していた。その後、著明な体重減少とふらつきが出現し、救急搬送となった。入院では高度高血糖が認められ、治療後に退院となったが、外来通院のみでは再び受診中断する可能性が高いと判断された。
このため、糖尿病管理だけでなく、医療との関係性を再構築し、継続的に関わる体制を整える目的で訪問診療導入に至った。
介入内容と経過
訪問診療開始後は、当初から診療や指導を前面に出すのではなく、雑談を重視しながら関係構築を進めた。趣味の野球や昔の仕事の話題を通じて会話を重ね、自宅で安心して医療者と接する環境づくりを優先した。
訪問看護とも連携し、服薬確認や生活状況把握を継続した。本人が拒否感を示した場合も無理に指導せず、関係を切らないことを多職種共通目標として支援を継続した。ケアマネジャーとは、食事状況、服薬状況、生活環境変化、金銭管理状況について定期的に情報共有を行った。
導入当初は診察中も会話が乏しかったが、数か月後には自ら体調について話す場面がみられるようになった。服薬継続率も改善し、血糖コントロールは徐々に安定した。結果として、病気の管理だけでなく、社会的孤立を防ぎながら医療との接点を維持できるようになった。
医療対応の詳細
主病
統合失調症、糖尿病、高血圧
対応内容
・精神症状および生活状況の継続的評価・糖尿病管理および血糖コントロール支援・高血圧管理・服薬継続支援・訪問看護との連携による生活状況把握・信頼関係構築を重視した継続介入
医療処置
該当なし
支援のポイント
・医療不信が強い場合は、治療内容の前に関係性の再構築を支援目標に置く・支援拒否があっても、無理な指導より関係を切らさないことを優先する・自宅という本人が受け入れやすい場で、継続的に医療接点を作る・精神疾患支援では、食事、服薬、生活環境、金銭管理を一体で把握する・訪問看護、ケアマネジャー、地域包括支援センターと役割を共有し、孤立を防ぐ・本人が話せるテーマや関心事から関係構築を進める
考察
本症例は、統合失調症を背景に医療不信が強く、糖尿病や高血圧といった慢性疾患管理が継続できなくなっていた事例である。このようなケースでは、治療導入の前提として、本人が医療者を受け入れられる関係性を築けるかどうかが大きな分岐点となる。
訪問診療を導入することで、通院という心理的負担を避けながら、自宅で継続的に関わることが可能となった。本事例では、指導や管理を急がず、関係を切らさないことを優先したことで、結果的に服薬継続や血糖コントロール改善につながった。ケアマネジャーにとっては、精神疾患支援では治療の正しさを押し込むのではなく、本人が支援とつながり続けられる導線をどう作るかが重要である。
付記情報
・診療科:内科、精神科・病態・症状:その他・世帯構成:独居
在宅医療相談窓口
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TEL:080-4897-4613 ( tel:08048974613 )
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TEL:080-4897-4673 ( tel:08048974673 )
渡邉相談員 担当エリア:千種区・瑞穂区・南区・天白区・中区
TEL:080-3595-8467 ( tel:08035958467 )
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基本情報
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診断名
・統合失調症・糖尿病・高血圧
導入の背景
若い頃から統合失調症で治療歴があり、長年アパートで独居生活を続けていた。近年は糖尿病や高血圧も指摘されていたが、医療不信が強く、病院は信用できない、薬は身体を悪くするなどと話し、受診中断を繰り返していた。
地域包括支援センターには以前から相談が入っていたものの、本人は玄関すら開けないことも多く、支援介入は難航していた。その後、著明な体重減少とふらつきが出現し、救急搬送となった。入院では高度高血糖が認められ、治療後に退院となったが、外来通院のみでは再び受診中断する可能性が高いと判断された。
このため、糖尿病管理だけでなく、医療との関係性を再構築し、継続的に関わる体制を整える目的で訪問診療導入に至った。
介入内容と経過
訪問診療開始後は、当初から診療や指導を前面に出すのではなく、雑談を重視しながら関係構築を進めた。趣味の野球や昔の仕事の話題を通じて会話を重ね、自宅で安心して医療者と接する環境づくりを優先した。
訪問看護とも連携し、服薬確認や生活状況把握を継続した。本人が拒否感を示した場合も無理に指導せず、関係を切らないことを多職種共通目標として支援を継続した。ケアマネジャーとは、食事状況、服薬状況、生活環境変化、金銭管理状況について定期的に情報共有を行った。
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該当なし
支援のポイント
・医療不信が強い場合は、治療内容の前に関係性の再構築を支援目標に置く・支援拒否があっても、無理な指導より関係を切らさないことを優先する・自宅という本人が受け入れやすい場で、継続的に医療接点を作る・精神疾患支援では、食事、服薬、生活環境、金銭管理を一体で把握する・訪問看護、ケアマネジャー、地域包括支援センターと役割を共有し、孤立を防ぐ・本人が話せるテーマや関心事から関係構築を進める
考察
本症例は、統合失調症を背景に医療不信が強く、糖尿病や高血圧といった慢性疾患管理が継続できなくなっていた事例である。このようなケースでは、治療導入の前提として、本人が医療者を受け入れられる関係性を築けるかどうかが大きな分岐点となる。
訪問診療を導入することで、通院という心理的負担を避けながら、自宅で継続的に関わることが可能となった。本事例では、指導や管理を急がず、関係を切らさないことを優先したことで、結果的に服薬継続や血糖コントロール改善につながった。ケアマネジャーにとっては、精神疾患支援では治療の正しさを押し込むのではなく、本人が支援とつながり続けられる導線をどう作るかが重要である。
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発行元
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