個人宅 訪問診療導入事例「下肢壊疽に対する意思決定支援と在宅介入-切断回避を希望された末に治療方針が転換した一例」
2026/01/14 (Wed) 07:50
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ちくさ病院 メールマガジン
vol.1601
当院の個人宅における訪問診療の事例紹介です。個人宅での訪問診療ご紹介の参考にしていただければ幸いです。
要点サマリー
ASOによる左足壊疽・骨髄炎で、本人は当初切断術を強く拒否し在宅療養を希望。医学的説明を重ねながら意思決定を支援し、疼痛増悪を契機に本人が治療を受容。左下腿切断術後は良好に経過し、在宅フォローののち訪問診療を終結した症例。
基本情報
73歳 男性居住地:名古屋市内要介護5
保険・福祉情報
公的医療保険利用介護保険適用(要介護5)
診断名
閉塞性動脈硬化症(ASO)左足壊疽踵骨骨髄炎
導入の背景
右下肢は既に切断既往があり、左下肢についても重症虚血および潰瘍・壊疽・骨髄炎を合併。大学病院にて血管内治療を受けるも改善乏しく、切断術を提案されたが、本人は一貫して入院や積極的治療を拒否。透析治療中に意識レベルや発言の変化が見られる中、透析クリニックの支援員を通じて「自宅で過ごしたい」という本人希望に沿って訪問診療導入となった。
介入内容と経過
初回訪問時、左足は広範な壊死および踵骨露出がみられ、自宅で洗浄・ユーパスタ処置を実施。医師より「切断を行わなければ感染は進行し、生命予後は短い可能性が高いこと」「抗菌薬のみでの根治は不可能であること」を、本人・家族双方に繰り返し説明。
本人には現状写真を用いて病態を共有し、治療選択の再検討を依頼。その後、疼痛の増悪を契機に本人の意思が転換し、切断術を希望。緊急入院となり左膝下切断が施行された。
退院後の在宅訪問では、創部は清潔で感染徴候なく、一部創離解を認めたため洗浄およびゲンタシン軟膏処置を継続。創部は順調に治癒し、疼痛訴えも消失。精神状態も安定し、手術施設からも経過良好との評価を得て、訪問診療は終結となった。
医療対応の詳細
自宅初期処置:洗浄・ユーパスタ外用術後処置:洗浄・ゲンタシン軟膏塗布疼痛評価と緩和ケア的対応本人および家族への治療選択に関する意思決定支援
支援のポイント
・積極的治療を拒否する本人の意向を尊重しつつ、医学的リスクを正確に共有・視覚資料を用い病態の理解を支援・疼痛を入口とした「意思の変化」を適切に捉えて治療方針を転換・在宅と急性期医療機関との迅速な連携
考察
在宅医療において「本人の希望」と「医療的妥当性」が乖離する場面は少なくない。本症例では、切断拒否という強い意思を尊重しつつ、継続的な説明と関係構築を重ねたことで、最終的に患者自身が必要な治療を受け入れる決断に至った。在宅医療の役割は“希望を守ること”だけではなく、“現実を正確に伝え、本人が納得して選択できる環境を整えること”であることを示す症例であった。
付記情報
診療科:内科、緩和ケア科、その他病態・症状:その他(閉塞性動脈硬化症・壊疽・骨髄炎)世帯構成:夫婦のみ
在宅医療相談窓口
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大塚相談員 担当エリア:緑区・東区・昭和区・西区・中川区・守山区
TEL:080-4897-4613 ( tel:08048974613 )
佐藤相談員担当エリア:熱田区・港区・中村区・名東区・北区
TEL:080-4897-4673 ( tel:08048974673 )
渡邉相談員 担当エリア:千種区・瑞穂区・南区・天白区・中区
TEL:080-3595-8467 ( tel:08035958467 )
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導入の背景
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介入内容と経過
初回訪問時、左足は広範な壊死および踵骨露出がみられ、自宅で洗浄・ユーパスタ処置を実施。医師より「切断を行わなければ感染は進行し、生命予後は短い可能性が高いこと」「抗菌薬のみでの根治は不可能であること」を、本人・家族双方に繰り返し説明。
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考察
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渡邉相談員 担当エリア:千種区・瑞穂区・南区・天白区・中区
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