個人宅 訪問診療導入事例「環境調整と多職種連携により経口摂取と排便自立を回復したパーキンソン病例」
2026/01/13 (Tue) 07:50
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ちくさ病院 メールマガジン
vol.1560
当院の個人宅における訪問診療の事例紹介です。個人宅での訪問診療ご紹介の参考にしていただければ幸いです。
要点サマリー
パーキンソン病(YahrⅢ)と認知症を合併し、入院後の環境変化を契機に嚥下障害・経口摂取低下・ADL低下を呈した症例。在宅復帰後、訪問診療・訪問看護・リハビリ・デイサービス等の連携により、経口摂取量の改善と排便自立が得られた。本人・家族の明確な意思を基盤とし、多職種で支援方針を共有することが功を奏した事例である。
基本情報
88歳 男性パーキンソン病(YahrⅢ)・認知症あり要介護3
保険・福祉情報
介護保険利用(要介護3)
診断名
パーキンソン病認知症
導入の背景
左大腿骨転子部骨折により入院。入院後、環境変化の影響で認知機能が低下し、経口摂取不良とリハビリ拒否が出現。嚥下低下と食事困難が続いたため、自宅退院のうえ在宅サービスを調整し、訪問診療を導入する方針となった。
介入内容と経過
退院後初診時、嚥下機能低下が著明で、経口摂取だけで必要最低限の栄養摂取は困難な状況であることが判明。退院前カンファレンスがなかったため、ご本人・ご家族の認識と実際の状態に乖離があったが、現状を共有のうえ支援方針を再整理した。一時的に点滴対応を行ったが、家族は誤嚥リスクを理解したうえで経口摂取の継続を希望。徐々に摂取量は改善し、一定期間経過後には安定して食事が摂れるようになった。摂取量の増加に伴い痰の貯留は増えたものの、ご本人自身で対応可能なレベルを維持。訪問看護、訪問マッサージ、デイサービスを段階的に導入し、臥床時間が減少、身体活動が向上した。退院当初は摘便が必要であったが、介入継続の結果、自己排便が可能となった。
医療対応の詳細
・嚥下・栄養状態の定期評価・必要時の点滴対応・服薬管理および症状モニタリング・訪問看護による排泄・喀痰ケアの支援・訪問マッサージによる身体機能維持・デイサービス利用による活動機会確保
支援のポイント
・本人・家族の「自宅で過ごしたい」という意思の尊重・現状認識を共有し、方針を再構築・医療・看護・リハビリ・介護の多職種連携による段階的支援・身体活動機会の確保によるADL改善促進
考察
入院による環境変化が、認知機能および嚥下機能低下を招いたと考えられ、その後の在宅療養では、本人の意思を基盤に、多職種で現実的な目標を共有し継続支援を行ったことが、経口摂取改善および排泄自立につながった。支援を「できることを一つずつ増やす」視点で積み重ねる重要性を示す症例である。
付記情報
・診療科:内科、その他・病態・症状:パーキンソン病、認知症・世帯構成:親子(妻・次女・孫と同居)
在宅医療相談窓口
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大塚相談員 担当エリア:緑区・東区・昭和区・西区・中川区・守山区
TEL:080-4897-4613 ( tel:08048974613 )
佐藤相談員担当エリア:熱田区・港区・中村区・名東区・北区
TEL:080-4897-4673 ( tel:08048974673 )
渡邉相談員 担当エリア:千種区・瑞穂区・南区・天白区・中区
TEL:080-3595-8467 ( tel:08035958467 )
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発行元
医療法人豊隆会 ちくさ病院
在宅医療推進部
Copyright © 2019 Chikusa Hospital All Rights Reserved.
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パーキンソン病認知症
導入の背景
左大腿骨転子部骨折により入院。入院後、環境変化の影響で認知機能が低下し、経口摂取不良とリハビリ拒否が出現。嚥下低下と食事困難が続いたため、自宅退院のうえ在宅サービスを調整し、訪問診療を導入する方針となった。
介入内容と経過
退院後初診時、嚥下機能低下が著明で、経口摂取だけで必要最低限の栄養摂取は困難な状況であることが判明。退院前カンファレンスがなかったため、ご本人・ご家族の認識と実際の状態に乖離があったが、現状を共有のうえ支援方針を再整理した。一時的に点滴対応を行ったが、家族は誤嚥リスクを理解したうえで経口摂取の継続を希望。徐々に摂取量は改善し、一定期間経過後には安定して食事が摂れるようになった。摂取量の増加に伴い痰の貯留は増えたものの、ご本人自身で対応可能なレベルを維持。訪問看護、訪問マッサージ、デイサービスを段階的に導入し、臥床時間が減少、身体活動が向上した。退院当初は摘便が必要であったが、介入継続の結果、自己排便が可能となった。
医療対応の詳細
・嚥下・栄養状態の定期評価・必要時の点滴対応・服薬管理および症状モニタリング・訪問看護による排泄・喀痰ケアの支援・訪問マッサージによる身体機能維持・デイサービス利用による活動機会確保
支援のポイント
・本人・家族の「自宅で過ごしたい」という意思の尊重・現状認識を共有し、方針を再構築・医療・看護・リハビリ・介護の多職種連携による段階的支援・身体活動機会の確保によるADL改善促進
考察
入院による環境変化が、認知機能および嚥下機能低下を招いたと考えられ、その後の在宅療養では、本人の意思を基盤に、多職種で現実的な目標を共有し継続支援を行ったことが、経口摂取改善および排泄自立につながった。支援を「できることを一つずつ増やす」視点で積み重ねる重要性を示す症例である。
付記情報
・診療科:内科、その他・病態・症状:パーキンソン病、認知症・世帯構成:親子(妻・次女・孫と同居)
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在宅医療推進部
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