個人宅 訪問診療導入事例「不安で何度も救急要請、介護者一家も限界に…。生活の安定と家族の再構築を支えた在宅医療」
2025/08/04 (Mon) 07:50
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ちくさ病院 メールマガジン
vol.1492
当院の個人宅における訪問診療の事例紹介です。個人宅での訪問診療ご紹介の参考にしていただければ幸いです。
基本情報
導入の背景
長年、ひとり暮らしを続けていたが、数年前より軽度の認知症と不安症の症状が見られるようになった。「息苦しい気がする」「誰かが家に入ってきた」といった夜間の訴えによって、月に数回の救急要請が発生。いずれも医学的には急変ではなく、心理的な不安が主な原因であった。
主介護者は甥の長男であったが、実際のケアはその妻(30代)が担っており、義理の関係や介護未経験から距離感や精神的負荷が強くなっていった。ついに妻が適応障害と診断され入院、夫も早期退職を余儀なくされるという状況に至り、「このままでは家庭が崩壊する」との訴えがケアマネより寄せられ、訪問診療の導入に至った。
介入内容と経過
訪問診療では、不安感や息切れ感への訴えに対して、こまめなバイタル確認と内服調整を実施。また、夜間の体調不良訴えが多かったため、訪問看護ステーションと連携し、定期的な夜間フォロー体制を整備した。
診療時には認知症ケアに慣れた女性医師が対応し、過去の生活歴に寄り添った会話により信頼関係を築いた。本人の「どうせ私は迷惑ばかり」という口癖に対しては、継続的な肯定的声かけを行い、不安の頻度は次第に減少した。
介護者には以下の支援を実施:
診療ごとの報告書送付により、ケアマネとの情報共有も円滑となり、精神的・実務的な負担軽減が顕著に見られた。
支援のポイント
考察
本事例は、疾患そのものよりも介護者の精神的・社会的負荷が限界に達していたことが主たる課題であった。義理の家族、若年介護者、独居高齢者に共通する「支援の届きにくさ」を可視化し、医療・看護職が介入することで、本人の体調安定とともに、家族の生活再建を支援することができた。在宅医療とは単に本人の治療を行う手段ではなく、「支える人の生活を壊さない医療」であるという視点が求められる。
付記情報
在宅医療相談窓口
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TEL:080-4897-4613 ( tel:08048974613 )
佐藤相談員担当エリア:熱田区・港区・中村区・名東区・北区
TEL:080-4897-4673 ( tel:08048974673 )
渡邉相談員 担当エリア:千種区・瑞穂区・南区・天白区・中区
TEL:080-3595-8467 ( tel:08035958467 )
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