個人宅 訪問診療導入事例「家族と共に過ごす在宅終末期ケアの実践例」
2025/05/27 (Tue) 07:50
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当院の個人宅における訪問診療の事例紹介です。個人宅での訪問診療ご紹介の参考にしていただければ幸いです。
■ 基本情報年齢・性別:87歳・男性居住地:名古屋市北区家族構成:妻と同居、長男(名古屋市西区在住)、長女(福岡県在住)
■ 保険・福祉情報介護保険未利用(申請を希望)医療保険:後期高齢者医療制度(2割負担)介護保険:1割負担(予定)医療費や家賃に関する経済的負担が大きく、制度利用に対する心理的・実質的なハードルがあった。
■ 導入の背景本人は膀胱癌・胃癌・肺結節などの悪性疾患を複数抱えており、徐々に気分不良・食欲低下・著明な体重減少(5kg)といった症状が現れていた。病状の進行が画像検査により確認され、緩和的な対応が求められる段階となった。そんな中、妻が地域のケアマネジャー向けの相談会に参加したことをきっかけに、情報が医療・福祉専門職に共有され、自宅への訪問支援へとつながった。
■ 介入内容と経過ご家族(長男夫婦)も同席のもと、初回訪問診療が実施され、以降は在宅看取りを見据えた支援が始まった。本人は積極的治療は望まず、「苦痛のない日々を自宅で家族と過ごしたい」という意向を強く示していた。訪問診療では、疼痛緩和と生活支援を中心に、本人・家族への丁寧な説明を重ねながら、安心して過ごせる環境の整備に努めた。やがて、ご家族が見守るなか、自宅にて穏やかに最期の時を迎えられた。
■ 医療対応の詳細既往歴には、膀胱癌(経過観察中)、胃癌(内視鏡治療後)、右肺上葉の小結節(経過観察)などがあった。癌性胸水や肝転移、門脈浸潤、腹膜播種、リンパ節転移などが疑われ、終末期の所見として黄疸や下肢の浮腫も確認されていた。本人の希望を尊重し、治療方針を緩和ケアに切り替えた上で、症状の観察と疼痛コントロールに重点を置いた支援がなされた。また、家族への丁寧な説明と医療的判断の共有を通じて、安心感を醸成していった。
■ 支援のポイント
■ 考察本事例は、経済的制約や家族の理解面に課題がありながらも、本人の希望を叶えた在宅での看取りを実現できた好例である。終末期ケアでは、本人の疾患の進行だけでなく、家族の精神的な準備や生活上の負担をどう支えるかが重要な要素となる。「最期まで自宅で家族と共に過ごしたい」という意思を起点に、医療・制度・家族関係の三軸から包括的な支援を行うことの重要性が再確認された。
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TEL:080-4897-4613 ( tel:08048974613 )
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TEL:080-4897-4673 ( tel:08048974673 )
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