知っておきたい!神経のしくみとケアに活かすヒント
2025/05/21 (Wed) 07:50
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ちくさ病院 メールマガジン
vol.1441
「なんとなく元気がない」「反応が少し鈍い」、そんな利用者さんの“ちょっとした変化”に気づけることは、介護・医療職としての大切な力です。実はその背景には、“神経の働き”が大きく関わっていることをご存じでしょうか?
今回は、末梢神経・ニューロン・シナプスといった神経系の基本構造を、ケアに活かせる視点でわかりやすくご紹介します。
全身をつなぐ“情報ネットワーク”:末梢神経のしくみと役割
私たちの体には、「神経系」と呼ばれる情報伝達のネットワークが張り巡らされています。これは、体の内外からの刺激を受け取り、脳や脊髄(中枢)へ伝える、またはその逆に指令を各器官に届けるという、まさに“身体の司令網”のような仕組みです。
神経系は大きく以下の2つに分けられます:
特に末梢神経系は、**約1000億個の神経細胞(ニューロン)**が網目のように体中に広がり、筋肉・内臓・皮膚などとつながって私たちの活動を支えています。
さらに、末梢神経は以下のように機能が分かれています:
自律神経はさらに「交感神経」と「副交感神経」に分かれており、これらがバランスよく働くことで、私たちの体は環境の変化に柔軟に対応しています。
ニューロンとシナプス:情報を伝える精密な仕組み
「見る」「動く」「考える」--これらすべての行動の裏には、神経細胞(ニューロン)を介した精密な情報伝達があります。
たとえばキャッチボールの場面。目でボールの動きを見て、脳が判断し、腕に「キャッチせよ」という指令を出して、実際に手が動きます。この一連のプロセスを担っているのがニューロンであり、それらのつなぎ目にあたるのが「シナプス」です。
ニューロンは、情報を受け取る「樹状突起」と、情報を送る「軸索(じくさく)」という構造を持ち、シナプスでつながってネットワークを形成しています。このシナプスでは、神経伝達物質が放出されて、次のニューロンへと情報が伝わる仕組みになっています。
ポイントは、シナプスの働きが固定的ではないということ。繰り返し情報がやりとりされることで、伝達の効率が変化する現象を「シナプス可塑性(かそせい)」と呼びます。これが記憶や学習の仕組みの基盤とされており、私たちが「慣れる」「覚える」ことができるのは、まさにこの変化のおかげなのです。
ケアの質を高めるために、神経系への理解を
神経系は、私たちの体のあらゆる働きを支える“情報インフラ”のような存在です。その構造や役割を知ることで、利用者の行動や反応の背景をより深く理解することができます。
「この方は、なぜ食事のペースが遅いのだろう?」「この動作に時間がかかるのは、どこに情報のズレがあるのか?」
そうした問いを持つことが、ケアの質を一歩深めるきっかけになります。“神経のしくみ”という視点を、ぜひ日々の観察や支援に活かしてみてください。
在宅医療相談窓口
※在宅医療の新規相談は、担当相談員に直接お電話いただくとスムーズです。下記の該当エリアをご参照の上、ご連絡ください。
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大塚相談員 担当エリア:緑区・東区・昭和区・西区・中川区・守山区
TEL:080-4897-4613 ( tel:08048974613 )
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TEL:080-4897-4673 ( tel:08048974673 )
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TEL:080-3595-8467 ( tel:08035958467 )
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全身をつなぐ“情報ネットワーク”:末梢神経のしくみと役割
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神経系は大きく以下の2つに分けられます:
特に末梢神経系は、**約1000億個の神経細胞(ニューロン)**が網目のように体中に広がり、筋肉・内臓・皮膚などとつながって私たちの活動を支えています。
さらに、末梢神経は以下のように機能が分かれています:
自律神経はさらに「交感神経」と「副交感神経」に分かれており、これらがバランスよく働くことで、私たちの体は環境の変化に柔軟に対応しています。
ニューロンとシナプス:情報を伝える精密な仕組み
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発行元
医療法人豊隆会 ちくさ病院
在宅医療推進部
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