外用薬の適量と使い方のポイント!フィンガーチップユニットを活用しよう
2024/12/11 (Wed) 07:50
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ちくさ病院 メールマガジン
vol.1336
外用薬の使用説明には「1日数回、適量を塗布する」と書かれていますが、「適量」について具体的な指示がないことがほとんどです。
しかし、外用薬の効果を十分に得るためには、適切な量をしっかりと使用することが不可欠です。
特に保湿薬やステロイド外用薬、タクロリムス軟膏などは、必要な量を使わなければ、十分な効果を発揮しません。
外用薬の適量を測るための「フィンガーチップユニット(Finger Tip Unit, FTU)」を活用した具体的な使用方法や、効果的な塗り方のポイントについて詳しく説明します。
外用薬の「適量」を知るためのフィンガーチップユニット
フィンガーチップユニット(FTU)とは?
フィンガーチップユニットは、人差し指の先端から第1関節までの長さにチューブから押し出した薬の量を指します。
外用薬の適量を簡単に把握できる便利な指標です。
1FTUで塗布できる面積:手のひら約2枚分
5gチューブで塗布できる面積:手のひら約20枚分
例えば、1FTUの量は腕や脚などの広範囲に塗る場合に非常に役立ちます。
具体的な使用量の目安
全身に外用薬を塗布する場合、以下のような分量が適量とされています。
胸部+腹部+下腹部:5g
背中+おしり:5g
左上肢+左下肢:5g
右上肢+右下肢:5g
1回に全身へ塗布する場合は、合計20gが必要です。5gのチューブなら4本分に相当します。
外用薬の効果を引き出すための塗り方
塗布のステップ
皮膚の清潔を保つ
外用薬を塗る前に、患部を清潔にします。
必要に応じて洗浄後、タオルで軽く押さえて乾かします。
適切な量を準備する
チューブから1FTUを人差し指に押し出し、指の先端から第1関節までの長さを目安にします。
均一に塗り広げる
手のひらを使って、薬をやさしく広げます。
強くこすり込む必要はなく、軽くなじませるようにしましょう。
塗布の頻度とタイミング
1日2~3回の塗布が一般的ですが、医師や薬剤師の指示に従ってください。
お風呂上がりや、皮膚が清潔なタイミングでの使用が特に効果的です。
外用薬を十分に使うことの重要性
不十分な使用によるリスク
外用薬を少量しか使用しないと、以下のような問題が生じることがあります。
効果が現れにくい
炎症や症状の改善が遅れ、結果的に治療が長引く可能性があります。
症状の悪化
十分な量を塗布しないと、症状が悪化したり、広がるリスクがあります。
適量を使用するメリット
早期の症状改善
適切な量を塗布することで、症状が早く改善し、かゆみや不快感が軽減します。
治療の効率化
適量を使用することで、より早く症状をコントロールでき、治療期間の短縮が期待できます。
ステロイド外用薬への誤解と正しい理解
ステロイド外用薬に対して、「副作用が怖い」といった不安を抱く方が多いですが、適切な使用を心掛ければ安全かつ効果的です。
むしろ、少量の使用では効果が不十分となり、症状が長引く可能性があります。
副作用を防ぐためのポイント
適量を守る
医師の指示通りの量を使用することが、副作用を防ぐ基本です。
長期間の使用を避ける
状況に応じて、使用期間を医師と相談しましょう。
外用薬の使い方に関するQ&A
Q1. 「適量」を超えて塗布しても良いのですか?
基本的には、医師の指示に従った適量を守ることが重要です。過剰に塗布しても効果が劇的に向上するわけではありません。
Q2. 保湿薬もフィンガーチップユニットで測るべきですか?
・はい、保湿薬も同様に1FTUを基準にして使用すると効果的です。
・特に乾燥がひどい部分には、少し多めに塗ることが推奨されます。
Q3. 塗布後に気を付けることはありますか?
・塗布後は、しばらく衣類などが触れないようにして薬をなじませると良いでしょう。
・また、こすれやすい部分には注意が必要です。
まとめ
外用薬を効果的に使用するためには、フィンガーチップユニット(FTU)を基準に適切な量を塗布することが不可欠です。
不安や誤解から使用量を控えることなく、医師の指示を守り、しっかりと適量を使用することで、早期の症状改善と治療の効率化が期待できます。
外用薬を正しく使い、健康な皮膚を保つために、ぜひ今回紹介した方法を取り入れてみてください。
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フィンガーチップユニット(FTU)とは?
フィンガーチップユニットは、人差し指の先端から第1関節までの長さにチューブから押し出した薬の量を指します。
外用薬の適量を簡単に把握できる便利な指標です。
1FTUで塗布できる面積:手のひら約2枚分
5gチューブで塗布できる面積:手のひら約20枚分
例えば、1FTUの量は腕や脚などの広範囲に塗る場合に非常に役立ちます。
具体的な使用量の目安
全身に外用薬を塗布する場合、以下のような分量が適量とされています。
胸部+腹部+下腹部:5g
背中+おしり:5g
左上肢+左下肢:5g
右上肢+右下肢:5g
1回に全身へ塗布する場合は、合計20gが必要です。5gのチューブなら4本分に相当します。
外用薬の効果を引き出すための塗り方
塗布のステップ
皮膚の清潔を保つ
外用薬を塗る前に、患部を清潔にします。
必要に応じて洗浄後、タオルで軽く押さえて乾かします。
適切な量を準備する
チューブから1FTUを人差し指に押し出し、指の先端から第1関節までの長さを目安にします。
均一に塗り広げる
手のひらを使って、薬をやさしく広げます。
強くこすり込む必要はなく、軽くなじませるようにしましょう。
塗布の頻度とタイミング
1日2~3回の塗布が一般的ですが、医師や薬剤師の指示に従ってください。
お風呂上がりや、皮膚が清潔なタイミングでの使用が特に効果的です。
外用薬を十分に使うことの重要性
不十分な使用によるリスク
外用薬を少量しか使用しないと、以下のような問題が生じることがあります。
効果が現れにくい
炎症や症状の改善が遅れ、結果的に治療が長引く可能性があります。
症状の悪化
十分な量を塗布しないと、症状が悪化したり、広がるリスクがあります。
適量を使用するメリット
早期の症状改善
適切な量を塗布することで、症状が早く改善し、かゆみや不快感が軽減します。
治療の効率化
適量を使用することで、より早く症状をコントロールでき、治療期間の短縮が期待できます。
ステロイド外用薬への誤解と正しい理解
ステロイド外用薬に対して、「副作用が怖い」といった不安を抱く方が多いですが、適切な使用を心掛ければ安全かつ効果的です。
むしろ、少量の使用では効果が不十分となり、症状が長引く可能性があります。
副作用を防ぐためのポイント
適量を守る
医師の指示通りの量を使用することが、副作用を防ぐ基本です。
長期間の使用を避ける
状況に応じて、使用期間を医師と相談しましょう。
外用薬の使い方に関するQ&A
Q1. 「適量」を超えて塗布しても良いのですか?
基本的には、医師の指示に従った適量を守ることが重要です。過剰に塗布しても効果が劇的に向上するわけではありません。
Q2. 保湿薬もフィンガーチップユニットで測るべきですか?
・はい、保湿薬も同様に1FTUを基準にして使用すると効果的です。
・特に乾燥がひどい部分には、少し多めに塗ることが推奨されます。
Q3. 塗布後に気を付けることはありますか?
・塗布後は、しばらく衣類などが触れないようにして薬をなじませると良いでしょう。
・また、こすれやすい部分には注意が必要です。
まとめ
外用薬を効果的に使用するためには、フィンガーチップユニット(FTU)を基準に適切な量を塗布することが不可欠です。
不安や誤解から使用量を控えることなく、医師の指示を守り、しっかりと適量を使用することで、早期の症状改善と治療の効率化が期待できます。
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在宅医療推進部
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