胃食道逆流症(GERD)ってどんな病気?vol.3
2024/05/22 (Wed) 07:50
胃食道逆流症(GERD)ってどんな病気?vol.3
胃食道逆流症のお薬による治療にはどんなものがあるの?
胃食道逆流症の治療では、胃酸の分泌を抑える薬が有効です。自覚症状や食道炎の程度に応じて、以下の2種類の薬が使用されます:
1. プロトンポンプ阻害薬(PPI)
PPIは酸分泌を抑える標準的な薬で、4~8週間の服用で多くの患者の自覚症状を改善し、食道炎(食道粘膜のただれ)を治療できます。
2. カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)
P-CABはより強力に酸分泌を抑えることができる薬です。
PPIが効果的でない場合に使用されます。
〈その他の薬〉
酸を中和したり、酸による刺激を弱める薬:制酸薬やアルギン酸塩などがあります。
これらは服用後速やかに効果を発揮しますが、効き目は20~30分程度で、症状が出たときに補助的に使われます。
消化管運動改善薬、漢方薬:これらは、酸分泌を抑える薬で十分な効果が得られない場合に併用されます。
〈治療の流れ〉
初期治療:まずPPIまたはP-CABを4~8週間程度服用します。この期間で自覚症状や食道炎が消失することが多いです。
追加治療:自覚症状や食道炎が改善しない場合、酸分泌を抑える薬の量を増やしたり、PPIからP-CABに変更したり、消化管運動改善薬や漢方薬を併用することがあります。
胃食道逆流症になったとき、日常生活で気をつけることはありますか?
食道の下部には、胃の内容物が逆流しないようにするための機能があります。
しかし、日常の動作や食事の中には、この機能を低下させるものがあり、それらを続けていると胃食道逆流症の症状が現れたり、悪化したりすることがあります。
具体的には、以下のような生活習慣や動作が避けたほうがよいとされています:
<生活面で避けるべきこと>
・腹部の締め付け:きつい服装やベルトで腹部を圧迫しないようにする。
・重い物を持つ:重い物を持ち上げる動作は腹圧を高め、逆流を引き起こしやすい。
・前かがみの姿勢:前かがみになると胃酸が逆流しやすくなる。
・右を下にして寝る(右側臥位):右側を下にすると胃の位置関係から逆流しやすい。
・肥満:腹部の脂肪が逆流を促進する。
・喫煙:喫煙は逆流を悪化させる。
<食事面で避けるべきこと>
・食べ過ぎ:一度に大量の食事を摂ると胃酸の分泌が増える。
・就寝前の食事:寝る直前の食事は逆流を引き起こしやすい。
・高脂肪食:脂肪分の多い食事は消化に時間がかかり、胃酸の分泌が増える。
・甘いものなどの高浸透圧食:これらは胃の働きを遅らせる。
・アルコール:アルコールは食道括約筋を弛緩させる。
・チョコレート:チョコレートも同様に食道括約筋を弛緩させる。
・コーヒー:カフェインが逆流を促進する。
・炭酸飲料:炭酸は胃内圧を高める。
・みかんなどの柑橘類:酸が強く逆流を引き起こしやすい。
・その他の症状を引き起こす食事:個人差があるため、自身に合わない食事を避ける。
<改善に効果的なこと>
これらの生活習慣や食事を改めることで症状の改善が見込まれますが、特に効果が高いとされているのは以下の2つです。
・肥満の解消(体重減少):体重を減らすことで腹圧が低下し、逆流が減少します。
・上半身をやや起き上がらせて寝る姿勢(頭側挙上):上半身を高くすることで、重力により胃酸の逆流を防ぎます。
生活習慣や食事の改善を試みても症状が改善しない場合は、薬物療法を併用することで症状が軽減することが多いので、かかりつけの医師に相談してください。
ちくさ病院在宅医療ホームページ
https://w.bme.jp/38/3135/5535/XXXX
在宅医療相談窓口 在宅医療のご相談は下記のエリア相談員までご連絡ください
大塚相談員 TEL:080-4897-4613
担当エリア:緑区・東区・昭和区・西区・中川区
佐藤相談員TEL:080-4897-4673
担当エリア:熱田区・港区・中村区・名東区・北区
渡邉相談員 TEL:080-3595-8467
担当エリア:千種区・守山区・瑞穂区・南区・天白区・中区
入院相談窓口 入院のご相談は下記の病棟看護師までご連絡ください
看護師長 五藤 TEL :080-2654-2057
メルマガバックナンバー
https://w.bme.jp/38/3135/5536/XXXX
編集/発行:医療法人豊隆会 ちくさ病院 在宅医療推進部
〒464-0851 名古屋市千種区今池南4-1
胃食道逆流症のお薬による治療にはどんなものがあるの?
胃食道逆流症の治療では、胃酸の分泌を抑える薬が有効です。自覚症状や食道炎の程度に応じて、以下の2種類の薬が使用されます:
1. プロトンポンプ阻害薬(PPI)
PPIは酸分泌を抑える標準的な薬で、4~8週間の服用で多くの患者の自覚症状を改善し、食道炎(食道粘膜のただれ)を治療できます。
2. カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)
P-CABはより強力に酸分泌を抑えることができる薬です。
PPIが効果的でない場合に使用されます。
〈その他の薬〉
酸を中和したり、酸による刺激を弱める薬:制酸薬やアルギン酸塩などがあります。
これらは服用後速やかに効果を発揮しますが、効き目は20~30分程度で、症状が出たときに補助的に使われます。
消化管運動改善薬、漢方薬:これらは、酸分泌を抑える薬で十分な効果が得られない場合に併用されます。
〈治療の流れ〉
初期治療:まずPPIまたはP-CABを4~8週間程度服用します。この期間で自覚症状や食道炎が消失することが多いです。
追加治療:自覚症状や食道炎が改善しない場合、酸分泌を抑える薬の量を増やしたり、PPIからP-CABに変更したり、消化管運動改善薬や漢方薬を併用することがあります。
胃食道逆流症になったとき、日常生活で気をつけることはありますか?
食道の下部には、胃の内容物が逆流しないようにするための機能があります。
しかし、日常の動作や食事の中には、この機能を低下させるものがあり、それらを続けていると胃食道逆流症の症状が現れたり、悪化したりすることがあります。
具体的には、以下のような生活習慣や動作が避けたほうがよいとされています:
<生活面で避けるべきこと>
・腹部の締め付け:きつい服装やベルトで腹部を圧迫しないようにする。
・重い物を持つ:重い物を持ち上げる動作は腹圧を高め、逆流を引き起こしやすい。
・前かがみの姿勢:前かがみになると胃酸が逆流しやすくなる。
・右を下にして寝る(右側臥位):右側を下にすると胃の位置関係から逆流しやすい。
・肥満:腹部の脂肪が逆流を促進する。
・喫煙:喫煙は逆流を悪化させる。
<食事面で避けるべきこと>
・食べ過ぎ:一度に大量の食事を摂ると胃酸の分泌が増える。
・就寝前の食事:寝る直前の食事は逆流を引き起こしやすい。
・高脂肪食:脂肪分の多い食事は消化に時間がかかり、胃酸の分泌が増える。
・甘いものなどの高浸透圧食:これらは胃の働きを遅らせる。
・アルコール:アルコールは食道括約筋を弛緩させる。
・チョコレート:チョコレートも同様に食道括約筋を弛緩させる。
・コーヒー:カフェインが逆流を促進する。
・炭酸飲料:炭酸は胃内圧を高める。
・みかんなどの柑橘類:酸が強く逆流を引き起こしやすい。
・その他の症状を引き起こす食事:個人差があるため、自身に合わない食事を避ける。
<改善に効果的なこと>
これらの生活習慣や食事を改めることで症状の改善が見込まれますが、特に効果が高いとされているのは以下の2つです。
・肥満の解消(体重減少):体重を減らすことで腹圧が低下し、逆流が減少します。
・上半身をやや起き上がらせて寝る姿勢(頭側挙上):上半身を高くすることで、重力により胃酸の逆流を防ぎます。
生活習慣や食事の改善を試みても症状が改善しない場合は、薬物療法を併用することで症状が軽減することが多いので、かかりつけの医師に相談してください。
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担当エリア:緑区・東区・昭和区・西区・中川区
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担当エリア:千種区・守山区・瑞穂区・南区・天白区・中区
入院相談窓口 入院のご相談は下記の病棟看護師までご連絡ください
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