在宅酸素療法の基礎知識
2024/04/11 (Thu) 07:50
在宅酸素療法の基礎知識
在宅酸素療法(Home Oxygen Therapy)は、患者が自宅や他の場所で酸素を利用する治療法のことです。通常は、肺や心臓の疾患などで、血中の酸素レベルが低下している場合に使用されます。酸素は、身体の細胞が正常に機能するために必要な重要な要素であり、低酸素症(低酸素血症)は身体に様々な影響を与える可能性があります。
在宅酸素療法の目的
・血液中の酸素レベルを増やし、低酸素症を改善する
・呼吸困難を軽減し、日常生活の質を向上させる
・患者の活動レベルを維持または向上させる
酸素供給方法
酸素は様々な方法で供給されます。主な方法には次のものがあります。
酸素タンクまたはシリンダー
携帯性があり、患者が外出する際に使用できます
酸素コンセントレータ
空気から酸素を取り出し、患者に供給します。一般的に家庭用で使用されます。
液体酸素システム
液体酸素を蒸発させて気化し、患者に供給します。比較的長時間の使用に適しています。
在宅酸素療法の管理
医師の処方が必要です。酸素療法の必要性や適切な酸素フロー率などが決定されます。
患者や介護者は、酸素装置の正しい使用方法や定期的なフォローアップが必要です。医師や看護師が定期的に患者を評価し、療法の効果を確認します。・酸素タンクやコンセントレータの交換や補充も管理の一部です。
在宅酸素療法の改善効果
肺、心臓、肝臓、腎臓など、体の中の臓器が働くためにはエネルギーが必要です。酸素はあらゆる臓器の働きを守っています。在宅酸素療法によって、酸素不足を改善することで以下効果が期待できます。
・息切れの改善
・入院回数の低減
・長く歩くなどの運動能力の改善
・記憶力・注意力低下の改善
・生きがいのある生活を送ることができる
・心臓への負担を軽減
他にも、肺以外の臓器にかかる負担を軽減することにより、高血圧や心不全、脳卒中、狭心症、急性心筋梗塞などの合併症予防にも期待ができます。
在宅酸素の注意点
喫煙や火気の近くでの使用は厳禁です。また、過度な酸素の摂取は有害です。医師の指示に従って正しいフロー率を守ることが重要です。
在宅酸素療法導入の流れと費用負担
在宅酸素療法は医師により処方されます。基準を満たすと健康保険で在宅酸素療法を受けることができます。
保険適用基準
・慢性的にPaO2が低く、その値が55torr以下の方
・慢性的にPaO2が低く、60torr以下であり、歩いたり、睡眠中に呼吸が浅くなった時にさらにPaO2が大きく低下する方
導入までの流れ
1.まずは機器を医療機関からレンタルします。健康保険の適応上、ひと月に1度以上受診をする必要があります。
2.機器の設置、操作の説明、機器の緊急対応、定期メンテナンスは機器の取扱会社が行います。こういった対応への自己負担の費用は発生しません。
3.自宅では酸素供給装置からチューブを通して酸素を吸入します。チューブの先は鼻の下で固定するような鼻カニューレを用いることが多いです。外出の際は、軽量の酸素ボンベを用います。酸素を吸入する量や時間は、主治医と相談して決めます。
費用負担
1.酸素濃縮器だけ使用する場合(1か月)
1割負担:¥6,500
2割負担:¥13,000
3割負担:¥19,500
2.酸素濃縮器、携帯用酸素ボンベを使用する場合(1か月)
1割負担:¥7,680
2割負担:¥15,360
3割負担:¥23,040
機器の電気代
機器の使用料以外にも、毎月の電気代がかかり、使用量の目安の金額は以下の通りです。
・酸素使用量2L:約¥1,500
・酸素使用量3L:約¥1,600~3,600
・酸素使用量5L:約¥3,000~4,500
・酸素使用量7L:約¥4,500~8,500
※上記金額はあくまでも目安です。実際の電気代はご利用の状況によって異なります。
ちくさ病院在宅医療ホームページ
https://w.bme.jp/38/3135/5450/XXXX
在宅医療相談窓口 在宅医療のご相談は下記のエリア相談員までご連絡ください
大塚相談員 TEL:080-4897-4613
担当エリア:緑区・東区・昭和区・西区・中川区
佐藤相談員TEL:080-4897-4673
担当エリア:熱田区・港区・中村区・名東区・北区
渡邉相談員 TEL:080-3595-8467
担当エリア:千種区・守山区・瑞穂区・南区・天白区・中区
入院相談窓口 入院のご相談は下記の病棟看護師までご連絡ください
看護師長 五藤 TEL :080-2654-2057
メルマガバックナンバー
https://w.bme.jp/38/3135/5451/XXXX
編集/発行:医療法人豊隆会 ちくさ病院 在宅医療推進部
〒464-0851 名古屋市千種区今池南4-1
在宅酸素療法(Home Oxygen Therapy)は、患者が自宅や他の場所で酸素を利用する治療法のことです。通常は、肺や心臓の疾患などで、血中の酸素レベルが低下している場合に使用されます。酸素は、身体の細胞が正常に機能するために必要な重要な要素であり、低酸素症(低酸素血症)は身体に様々な影響を与える可能性があります。
在宅酸素療法の目的
・血液中の酸素レベルを増やし、低酸素症を改善する
・呼吸困難を軽減し、日常生活の質を向上させる
・患者の活動レベルを維持または向上させる
酸素供給方法
酸素は様々な方法で供給されます。主な方法には次のものがあります。
酸素タンクまたはシリンダー
携帯性があり、患者が外出する際に使用できます
酸素コンセントレータ
空気から酸素を取り出し、患者に供給します。一般的に家庭用で使用されます。
液体酸素システム
液体酸素を蒸発させて気化し、患者に供給します。比較的長時間の使用に適しています。
在宅酸素療法の管理
医師の処方が必要です。酸素療法の必要性や適切な酸素フロー率などが決定されます。
患者や介護者は、酸素装置の正しい使用方法や定期的なフォローアップが必要です。医師や看護師が定期的に患者を評価し、療法の効果を確認します。・酸素タンクやコンセントレータの交換や補充も管理の一部です。
在宅酸素療法の改善効果
肺、心臓、肝臓、腎臓など、体の中の臓器が働くためにはエネルギーが必要です。酸素はあらゆる臓器の働きを守っています。在宅酸素療法によって、酸素不足を改善することで以下効果が期待できます。
・息切れの改善
・入院回数の低減
・長く歩くなどの運動能力の改善
・記憶力・注意力低下の改善
・生きがいのある生活を送ることができる
・心臓への負担を軽減
他にも、肺以外の臓器にかかる負担を軽減することにより、高血圧や心不全、脳卒中、狭心症、急性心筋梗塞などの合併症予防にも期待ができます。
在宅酸素の注意点
喫煙や火気の近くでの使用は厳禁です。また、過度な酸素の摂取は有害です。医師の指示に従って正しいフロー率を守ることが重要です。
在宅酸素療法導入の流れと費用負担
在宅酸素療法は医師により処方されます。基準を満たすと健康保険で在宅酸素療法を受けることができます。
保険適用基準
・慢性的にPaO2が低く、その値が55torr以下の方
・慢性的にPaO2が低く、60torr以下であり、歩いたり、睡眠中に呼吸が浅くなった時にさらにPaO2が大きく低下する方
導入までの流れ
1.まずは機器を医療機関からレンタルします。健康保険の適応上、ひと月に1度以上受診をする必要があります。
2.機器の設置、操作の説明、機器の緊急対応、定期メンテナンスは機器の取扱会社が行います。こういった対応への自己負担の費用は発生しません。
3.自宅では酸素供給装置からチューブを通して酸素を吸入します。チューブの先は鼻の下で固定するような鼻カニューレを用いることが多いです。外出の際は、軽量の酸素ボンベを用います。酸素を吸入する量や時間は、主治医と相談して決めます。
費用負担
1.酸素濃縮器だけ使用する場合(1か月)
1割負担:¥6,500
2割負担:¥13,000
3割負担:¥19,500
2.酸素濃縮器、携帯用酸素ボンベを使用する場合(1か月)
1割負担:¥7,680
2割負担:¥15,360
3割負担:¥23,040
機器の電気代
機器の使用料以外にも、毎月の電気代がかかり、使用量の目安の金額は以下の通りです。
・酸素使用量2L:約¥1,500
・酸素使用量3L:約¥1,600~3,600
・酸素使用量5L:約¥3,000~4,500
・酸素使用量7L:約¥4,500~8,500
※上記金額はあくまでも目安です。実際の電気代はご利用の状況によって異なります。
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在宅医療相談窓口 在宅医療のご相談は下記のエリア相談員までご連絡ください
大塚相談員 TEL:080-4897-4613
担当エリア:緑区・東区・昭和区・西区・中川区
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編集/発行:医療法人豊隆会 ちくさ病院 在宅医療推進部
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